昔飼ってたハムの話をしよう。忘れちゃうかもしれないから。
小学3年生の誕生日プレゼントに親に買ってもらったジャンガリアンハムスター。わたしの誕生日は7/21で、その時代は7/20が海の日確定だった。だいたい海の日から夏休みに入るので、友達に学校でお誕生日おめでとうを言われることはなく。でも前日が祝日だから、前日に外食行ったりどこか出掛けてなんか買ってもらえたりするのでハッピーだった。そして小学3年生の海の日は、ハムスターを買いに近所のイオンに出掛けていろんな飼育道具を飼って揃えて、この子だ!ってハムを選んだ。
海の日に出会ったので名前は「うみ」だ。
あの時代は空前のハムスターブームで、ハムスターを選ぶにもひとつの透明のケージのなかにいっぱい子供ハムスターがいて、その中からこの子!と選ぶのだ。今じゃ考えられんね。
ハムスターブームなのでわたしはハムスターの種類にも詳しかった。ハム太郎のアニメを見ながらハムスターの研究レポートと花丸ハムスターを読んでいる小学生だった。
(検索したら電子版が出ていた。今見ても可愛すぎるなhttps://www.cmoa.jp/title/260172/)
飼うなら絶対ジャンガリアンかロボロフスキーにすると決めていた。ほんとうはサファイアブルーって色のジャンガリアンが欲しかったのだけど、居なかった。ロボロフスキーも居なかった。消去法でふつうジャンガリアンになった。
「うみ」は帰る車の中で即名付けられた。よく晴れていた海の日だった気がする。今ほど死にそうな暑さではなかった気もする。ケーキの箱みたいなちっさい箱に入れられたうみ、ずっと車の中で動いていて可愛かった。家には金魚がいたが、触れる生き物が来てくれるのがすごく嬉しかった。
あと、小学生ながら、この生き物が900円とかで売られていることに震えた。他の飼育道具でお金はかかるんだけどね……
その後、うみはマンションの廊下にケージを置かれて、廊下で散歩をさせていた。ほんとに昔はそんなに暑くなかったんだな………廊下はまっすぐで程よい長さがあり、部屋のドアは全部閉めればほぼ脱走経路がなくてちょうどよかった。でも何回か脱走して洗濯機の後ろで見付かった。わたしはよく宿題したり絵を描きながらうみを散歩させていた。そうして余所見をしているので脱走を許してしまうのである。
うみはどんな性格だっただろう。他のハムスターを飼わなかったので比べられないけど、今飼ってるうさぎと比べると…種族が違いすぎて比べられないな……でも撫でさせてくれるし、掴ませてくれるし、よく脱走をはかるし、よく走り回っていた元気な男の子だったと思う。
うみは母方のじいちゃんちにも連れて行ったことがある。夏休みでみんなで泊まるってなって、うみを置いていくわけにはいかず、虫かごに入れて連れて行った。いまうさぎ飼ってるけどマジで考えられんな、あの頃のハムスター飼育は緩かったのか、うさぎよりハムスターのほうが神経図太いというか強いのか??
じいちゃんは新しいもの好きで、デジカメを持っていた。私が連れてきたハムスターを見て、テーブルの上出してみ、撮ってあげるからと言われて撮ってもらった写真がうみの唯一の写真である。スマホもガラケーもカメラも持ってなかったキッズの頃だ。この写真は実家の自室に飾ってある。今はないじいちゃんちの内装とテーブルの上に佇むうみの写真に、小学生の私がうみ♡みたいな落書きをしている。テーブルの上で驚いたりパニックになったり走り去ったりもせず、(緊張していたのかもしれんが)偉いハムスターだったと思う。
ちなみに父方は、ばあちゃんがねずみが大嫌いだったので却下された。家にねずみがよく出たんだって。
そんなこんなでうみはみんなに可愛がられた。世話は9割私がしていた。餌やチップや砂なども自分のお小遣いから買っていた。まじでハムスターブームだったので近所で難無く買えていたんだと思う。
ケージを丸洗いするときに熱湯消毒するあの匂いが懐かしく、今でもうさぎケージを熱湯消毒するときに懐かしいな~と小学生のあのときを思い出してほっこりする。
ある冬の日、散歩中にまた私が余所見をしていて走ってきたうみを踏んでしまった。うみはそのまま固まった。急いで母を呼び、動物病院に電話をして連れて行くことになった。今思えばすぐハムスターを診てくれる病院が近くにあって幸運だったなと。わたしはうみを踏んで殺してしまったとずっと泣いていた。
病院で、死んでないよ、驚いて固まってしまっただけだよと言われ、本当にほっとした。踏んでしまってごめんねとたくさん謝った。
その後、うみは普通に元気になった。
その後も可愛がられ…
小学5年生の頃、急にうみがご飯(ペレット)を食べなくなってしまった。ご飯を食べなくなった次の日くらいにひまわりの種の在庫が切れてしまった。私はお小遣いからひまわりの種を買っていて、そのときはお小遣いがカラカラで、ひまわりの種をすぐに買えなかった。そんなん緊急なんだから…親に言ったら…よかったのに…言えないんだ子供は……
ペレットを食べてくれれば…とペレットを足すも、あんまり食べてくれず。散歩で廊下に出しても動かない。母に明日学校が終わったら病院に連れて行ってもらうことになった。
が、次の日朝起きたらうみは動かなかった。泣きながら学校に行って、ことばの教室で先生にうみの話をたくさんした。今日病院に行くはずだったのに。昨日行ければよかったんじゃないか、でも昨日は病院はお休みだった、他に出来たことはあったんじゃないか、好物のひまわりの種を買えば食べれたかもしれない。とか、そんな話をした。先生は優しくなだめていた。
うみは急にいなくなってしまった。ハムスターの寿命は2年くらいなので、ほぼ寿命くらい生きたのだと思うが…。ハムスターをまた飼いたいとは思っていて、しばらくケージは子供部屋の押し入れにしまってあって、親に何回かもう捨てなよ~と言われていた。結局、中学生になっても飼わなかった。引っ越すときに成り行きで捨ててしまった。
あのときの、もっと何か出来たんじゃないかという後悔はわたしを生かしている。だから、いまはうさぎに対しても自分に対しても他の人に対しても全力だよ。何かが起きても、これ以上は何もできることはない、自分はやりきったのでどうしようもなかった、と思える生き方をしていきたいのだよ。
最後にうさぎを飼い始めた去年、ハムスターと全然違って驚いたのでハムスターとの違い書いたろ。
・うさぎはでかい。力が強い。
・ハムスターは目が悪いので、ご飯のときもいつもわざと音を立てたり目の前に出したりして気付いてもらっていた。うさぎが来たときに最初は同じようにしていたけど、うさぎは結構目が見えている。ハムよりは目がいい。2mくらいは見えている気がする。
・うさぎはなんの匂いもしない。ハムは香ばしい匂いがする。ペレットもちょっとくさい。
・ハムは手が使えてえらい。
・ハムは何でも食べる。うさぎは神経質で好き嫌いが多い。
・うさぎはうんこを食う。うんこを食いながら近寄ってくる。このときだけ臭い。
・ハムもうさぎも散歩中にうんこを落とす。が、うさぎのうんこ(食べない方)は臭いもなく、からっからのころんころんなので害がない。うさぎを飼ったことのある人はうさぎのうんこが日常すぎて気にしなさすぎて感覚が麻痺しているが、一応動物の排泄物だということは忘れずにいよう。(?)
・ハムは持ち上げても無抵抗だったし力も強くないし小さかったからなんとかなったが、うさぎはデカくて力が強く、抱っこが本能的に嫌いなので難しい。ハムは抱っこが平気なの、不思議だ…
おわり。
別の話。そういえば急にことばの教室が出てきたな。小4のときに担任の先生があなた「き」と「し」の発音が何か変よ!てなって、軽度だけど空きがあったので、小学校内の一室で週1で発音の授業を受けられる教室に通ったのだ。私は軽度だったので1年で卒業したけど、みんなが授業してるなか同じくことばの教室に通ってる友達と授業を抜けて、発音の練習をして雑談をしたあと残りの半分くらいは遊びの時間で、先生とその友達と遊べるのが最高に楽しかった。楽しかったから全く引け目とか恥ずかしいとかなかったし「き」と「し」は難無く言えるようになったので良いことしかなかった✌ちなみに妹も「き」が上手くなかったのだが、妹は先生の推薦がなかったので……担任ガチャすぎる……
あの雨の日に、うみの話を大人に聞いてもらえたのはなんだかすごく頼りになったなあ。小学生のときに友達にべそべそとペットの話なんてしないじゃん。あのときあの教室に通っててよかったな~って思ったよ。
今度こそ終わり。