こないだ浅草に行ったり、乗馬体験で馬と触れ合ったりしてむかしの記憶が蘇ったので残しておこうかなと思う。忘れちゃうかもしれないからね。
わたしがキッズの頃。うちは父と父の父(祖父)が競馬好きで、土日にじいちゃんちに行くとすぐそのまま浅草のWINSに行く。WINSっていうのは競馬の馬券を買うなんかでかいビル。じいちゃんちは東京の下町で、浅草もすぐなので浅草に買いに行くのだ。それにわたしと妹もついていく。(たまにWINSの中についていくこともあったが、紙が散乱していて大人がめっちゃ床に座っていて異様なので、あんまり好きではなかった。子供だったので……)父が祖父の馬券を託されてまとめて買いにいっている間に、わたしと妹は浅草の出店でベビーカステラを買ってもらったり、チョコバナナを買ってもらったり、ハト豆をやる。ハト豆、ご存知ですか?浅草寺の横の砂利らへんにハト豆って書いてあるちっちゃい小屋があって、そこでハトの餌を100円で買って、鳩にばら撒く遊びのことである。令和…いや平成のいつからか禁じられている遊びである。
ハト豆で豆を買う。ビニール袋にたくさん豆のような餌が入っている。あの感触を覚えている。ハトたちは豆を買う人間の姿を見つけるとまだ買ってる最中でも群がってくる。もたもたしてると群がってきたハトたちで足の踏み場がなくなる。足元に豆を投げたり、ちょっと遠くに投げてハトたちを散らしたりする。妹はハトにビビっていたのですぐ囲まれてしまっていた。わたしは鳩に囲まれるのが面白くて、ハト豆が好きだった。
ハト豆をやったり出店で食べたりしていると、それぐらいで父が馬券を買い終わって戻ってくる。揃ったらあげまんじゅうをたらふく買って、下町のじいちゃんちに戻る。今はなくなってしまったが、贔屓にしているあげまんじゅう屋さんがあった。わたしはあげまんじゅうが大好物で、じいちゃんとしても孫の好きなものはたくさん食べさせてあげたいだろうから、た~くさん買ってくれる。幼稚園児だか小学校低学年だかのときに好きなだけ食べていいって言われて10個くらい食ってビビられた。た~くさんあげまんじゅうが入った紙袋を抱えて帰る。我慢できなくて途中で1個だけ食べちゃう。
ここで昼前くらい。
じいちゃんちに戻ると、家に残っていた母とばあちゃんが出迎えて、出前を取る。これも贔屓にしている蕎麦屋で、わたしはそこのカレーが好きだったのでいつもカレーだった。キッズの頃はなんとなく蕎麦は大人が食べるものだった。蕎麦屋のカレーって美味しいっていうよね。あのカレーの匂いや、出前でやわやわになったラップの感触を覚えている。
そんで、メインレースまで見て、帰りにイオンなどで買い物して帰る。そこでもし父が万馬券が当たったりするとなんか買ってもらえたり、夜は外食になったりする。なので競馬の日は基本的にハッピーだ。父も祖父も負けても怒り散らすようなタイプではなかったし、あ~!ったくよ~!で終わるくらい。見習いたい競馬との付き合い方だ。
毎週祖父の家に行くわけではないので、行かないときは日曜日は家のテレビはずっと競馬が付きっぱなしだ。お昼に始まり、父がお昼ご飯で焼きそばかチャーハンを焼き、食べながらパドックを見る。パドックを見ると、お昼ご飯だな~って思う。パドックは馬がかわいいし、馬がアップでよく見えるし、たまに変な名前の馬がいたり、応援幕がおもしろかったりして好きだった。
いや~、競馬場行きたいなぁ~昔まだみんなが仲良かった頃上司先輩同期たちと行ったのが最後だな………(遠い目)
幼き頃は競馬場にもよく行っていた。競馬場イコールピクニック会場みたいなものだった。親が競馬してる間こどもはずっと遊具で遊んでいた。競馬場の遊具は家の近くの公園にあるような遊具ではなくて…なんかすげーおもしろい遊具ばっかりだった。面白さのあまり、妹を置いてきて迷子にしたりなどもした。ひどい姉…
競馬場ではポニーにも乗れる。並んで、自分の番が来たらお姉さんが乗せてくれて、一周して戻ってくる。あの楽しさをずっと覚えていて。
そんで。こないだ馬に乗った。ポニーではなくて、大きな馬。大きい。めちゃくちゃ大きい。馬が一歩歩くだけでどっしりと揺れる。安定しないバランスボールに乗ってるみたいだ。確実に腹筋で耐えないと揺れで振り落とされて落ちるって思った。騎手で太めの人ってあんまり見ないけど、こりゃ痩せるよな~と思った。とにかく馬は可愛かったし、賢かったし、個性があって本当に楽しかった。1日で馬のことがすごく好きになってしまった。
お金を貯めたらまた馬に会いに行きたいです。お金が…お金がね。