忘れてしまわぬうちに。
西加奈子「舞台」「サラバ!」に出てくる主人公の男達は自意識により人生が歪み、長い期間苦しむ姿が描かれる。私の話かと思った。あまりの共感と痛い所を突かれたときの羞恥に転げ回る。同時にもしや部分的にも若林正恭さんの事を書いているんじゃないか、とも勝手に思っている。2人が飲み友達である関係性を知り、そこから若林さんの事を意識してラジオも毎週聴くようになった。西加奈子さんゲスト回の「若林くんって童貞やんな?」も印象に残っている。それは人生が、というニュアンスで使われた言葉だが、自分にとっても凄く腑に落ちた。西加奈子さん、LOVE。あなたの事が大好きです。
好きな人たちが頑張っていたり嬉しそうにしているのを見ると、自分も頑張ろう、といつも気持ちを奮い立たせてもらっている。と同時に、口ばかりになっていないだろうか、頑張るだけでなく本当に力を付けられているのだろうか、と不安になる。若林さんは漫才の中で「何十年も芸人続けて、ラジオも毎週面白くて秘訣はなんですか?て聞かれるけど、単純に面白いからです!!単純に!面白いからです!!!!」と繰り返し叫んでいたが、劇場配信合わせて16万人が見守る東京ドームのど真ん中でそれを言われてしまったらそうとしか思えなかった。シンプルだった。果たして今の若林さんと同じ45歳になった頃、こんなにも輝かしく笑っていられるだろうか。若林さんを見ているといつもそんな事を考えてしまう。
幸運にも、今よくお仕事でお世話になっている方々には若林さんと同じくらいの年齢の方が多い。完全に懐いてクソガキみたいな態度を取ってしまいながらも、こっそりと超尊敬している。狂気がある。自分も体力をつけて、しがみついていかねばと思う。もっともっと没頭していきたい。
私の人生は、演者たちのように表立って誰かに観測される事はないし、望んでもいない。若林さんが灯台だとすると私は松明を持っていて、その大きな光を見上げながら手元や足元の細やかな世界を照らせたら。
オードリーANNin東京ドーム、ライブビューイングからの参戦でしたが、そこには笑いと体温がありました。元気でいてくれてありがとう。いつしか、若林さんと胸を張って仕事がしたいです。トゥース!