The Libertinesを聴く。ゼロ年代に大流行したイギリスのバンドで、後追いながら気に入ってよく聴いていた。ギターと歌がヘロヘロなのに曲が良くてかっこよかった。ピート・ドハーティのドラッグ問題ですぐ解散したあと、いつの間にか再結成し、静かにずっと活動を続けていたみたいで、見た目もかっこよかったピートはすっかり太ってしまったけど、演奏はどっしりしつつも歌声は変わってなくて、本当に曲が良いんだという魅力がよりわかりやすくなったように思う。カムバックして今また健在を感じるのが嬉しい。常に酔っ払ってるかのようにヘロヘロなピートの歌声ともう少し正気を保ってそうな(ドラッグ問題はないもんな)カールの歌声の絡みも変わっていない。それにしても、過去のドラッグ問題が尾を引いているピート含むバンドは、また来日することができるんだろうか。
The Libertines - Run Run Run
The Libertines - Shiver
Idlesを聴く。数年前に出てきたイギリスのバンド。爆音のバンドサウンドに怒りをぶちまけるかのような強烈なシャウトが印象的だったんだけど、新作では静かな曲も増えた。シンセなども多用していて、曲調も広がっている。ああ、こんな感じの曲もやるんだなあと思ったけど、静かな曲であってもヒリヒリとした緊張感がずっとあつて、穏やかさとは無縁のところで鳴っている。荒くれているように聴こえてもそれだけじゃない何かを感じる。Coldplayの「Yellow」のMVをAIで口元の動きを調整して加工したビデオも興味深かった(クリス・マーティンが全面協力したという点でも)。
IDLES - Grace
IDLES - Gift Horse
Animal Ghostsを聴く。アメリカはポートランドのシューゲイザーバンドだそうな。西海岸でシューゲイザーってちょっと意外な気もするけど、そう考えてみたらイギリスのシューゲイザーを聴いているときに思い浮かべる冬のイメージがこのバンドにはない。乾いた空気と強い日差し、というような音像でもないけど。轟音と、深くリバーブがかかった幻想的なサウンドの中を歌声が溶け込んでいく、いかにもなシューゲイザーサウンド。真新しさよりは、ある種の安心感がある。
Animal Ghosts - Stellar
Duane Eddyを聴く。ロックンロールの元祖にあたるギタリストの1人。訃報が流れてきて知った。トレモロの効いたグレッチによるアルペジオのフレーズが特徴で、ビーチ・ボーイズとかのサーフ・ロックにも通ずるものがありそう。技術的な難しさじゃなくて、そのサウンドやフレージングによってロックンロールに多大な影響を与えたんだと思う。彼は歌わずギターに専念する人で、インストゥルメンタルミュージックなんだけど、とにかく1960年前後の軽快なロックンロールのムードに溢れていて聴いててとても心地よい。彼の曲を練習することでわかるフィーリングもきっとあるんだろうな。
Duane Eddy - Rebel Rouser
(しかしこれどうやってアンプやマイクにつないで演奏してるんだろう?当時はワイヤレスケーブルもなければアテレコもできなかったろうに)
Carl Perkinsを聴く。Duane Eddyからの自動再生の流れで。この人もロックンロールの元祖の1人。ロカビリーにも分類されるらしい。見てみたら、ビートルズが初期にカバーした曲がたくさんあったので、聴いててとてもワクワクした(興味深かったのは、ビートルズがカバーした曲ではジョンやポールはボーカルをとっていなかったこと)。戦中・戦後の時代には珍しく、白人でありながら黒人との交流が活発で、カントリーを愛聴しつつもジョン・リー・フッカーを練習してもいたそうで、この人の出自を見てみると、こうしてカントリーとブルースが結びついてロックンロールが生まれたんだなという経緯がわかりやすい。バディ・ホリーのようにしゃくりあげる歌い方で、ギターも今の感覚で言うとシンプルなんだけど、ロックンロールってこうだよねっていうスタイルの1つを感じる。何はともあれかっこいいんだ。ビートルズで音楽の趣味の大半が決定づけられた身としては、彼の音楽は聴いてて本当にワクワクする。最高。
Carl Perkins - Honey Don't
(どうやったらこんなステップ踏みながらギター弾いて歌えるんや…)
(動画のコメント欄に"The World's oldest-looking 24-years-old"って書いてあって笑った)
Carl Perkins - Blue Swede Shoes
(この曲が多分1番有名。最初に歌ったのがこの人なのではないかもしれない。ブルーハーツの「平成のブルース」でも歌詞が引用されていて、それで知っていた)