冬の生存戦略-2025-

深山
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公開:2025/11/14

「狂い」の季節がやってきた。金木犀が道端に穏やかに降り積もり、秋らしさは夕暮れと共に鳴りを潜めた。帰り道では気温が10℃を切る。来週になれば最高気温が15℃を下回ると言われている。 「冬」だ。今頃はマライアキャリーも喉をあたためていることだろう。

これ以上狂わないように、この冬のスローガンを決めておく

 

ひとつ、「他人を変えようとしないこと」

他人は他人、自分は自分。他人は基本的に変わらないし、無理を通そうとしても摩擦を生んでしまうことを心得よう。 それに、相手をかえようとするのは環境や構造の要因から目をそらしてお互いの間にある意見・価値観相違の責任を相手個人に転嫁していることでもある。どうしても耐えられないときは意固地にならず、季節性の体調不良を言い訳にしてでも少し距離を取ろう。

 

ひとつ、「"凪"を保って100点満点」

仕事終わりに毎日勉強、毎日運動、毎日創作。そんな風に過ごせたら最高だが、忘れてはいけないことがある。己がすでに狂っているということだ。希死念慮で石のように固まった体を軋ませながら今日も出社しているのがお前だ。新宿駅で線路に飛び込まず明日の朝ごはんのことを考えられるだけで100点。お弁当を作れたら1000点だ。

 

ひとつ、「砂糖の摂りすぎメンブレの元」

甘いものが好きだ。ローソンのホットコーヒーMにだってスティックシュガーを2本入れている。ブラックコーヒーは致死量を超えた麦茶の味がするからだ。

しかし甘いものを食べた後の多幸感は長続きはしない。夢から醒めるときに起きる疑似的な「落ち込み」はさらなるメンタルバランスの崩壊を招く。冬季に鬱っぽくなる人間はこれに注意しなくてはいけない。

それから仕事から帰って深夜に糖分を摂取するのはできるだけ控えてるべきだ。空腹の状態にいきなり甘いものを入れるのは急激な血糖値上昇を招き、その反動で寝落ちた翌朝には後悔にさいなまれながら己の怠惰の後処理をすることになる。食べるなら昼間、食べるなら昼間!

 

幾度となくこの「冬」というやつに苦しめられ、情緒不安定になり、夜の道に倒れて泣いた。その経験をもって「自分のペースを保つ」ことに集中することが冬を生き延びるために有効かもしれないと気付けたのが最近になってからだ。 自分と外部を切り分けて、大切にすべきものをはっきりさせる。絶望から自分や他人を傷つけない過ごし方がしたい。それがいまの私にとって一番切実な願いだ。

だから私よ、どうかこの願いを忘れないで。いつだってここに立ち返って、手を離さないで。

それじゃあ、次に会うときは暖かい陽の下で。

※更新は普通に続きます

@3yama94
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