昔からわたしは肉付きが良く、ぽっちゃりしている〜肥満体型でいることが多い。その中で、何年か痩せ気味であったことがある。とはいえ160センチ前半で50キロのときが最もスリムだったので、極端に痩せていたわけではない(でもそれでも50キロはわたしの中ではかなりの痩せ)。
痩せていたときは、好きな服が大体何でも着られて嬉しかった。でも一番自分の身体が好きだったのは56〜60キロのときだったと思う。
裸になったときに、鏡に映る自分の身体の曲線が美しいなと思ったのは一番痩せてたときじゃなくて、少し肉がついていたときだった。わたしは自分の体はモチっとなだらかに曲線を描いている方が似合っていていいと思う。
タイトな洋服が映えるのはやっぱり痩せていたときだったし、60キロを超えると着られない服も増えてきてストレスがすごかったんだけど、めちゃくちゃ肥満体型の今、もし自分の好きな体重になれるなら？と聞かれたら、60キロと言うと思う。
理想の体重は60キロとして、今の体重は、恥ずかしながら90キロはある。恥ずかしながらと言いつつ以前ほど苦ではない。増やしたくて増やしたわけではないから戻せるなら戻したいし、健康のこととか考えるとどうにかしなきゃとは思うんだけど。
でも別にわたしはわたしの体が嫌いじゃない。丸みの加減は変わってしまったけど、やっぱ丸いの好きだし。でもそうやって丸くてもいいか、と思えているのは自分の体に合う洋服を見つけられているからだと思う。
大きいサイズの人のための服をデザインして売っているお店を知って、そこの服を着るようになってから、自分の体を受け入れられるようになった。痩せている人と同じデザインの、痩せている人のための服を大きくしただけの服とは着心地も着たときの気分もぜんぜん違う。服に押し込められるような、服からはみ出る肉に惨めになるような気持ちにはならない。自分の丸みがかわいさになる喜びがあるのだ。
着る服って大事だなと思う。今、大きいサイズの人がきれいに見えるような服ってあまりないか、あっても高い。あとデザインがフェミニンなものが多く選択肢が少ない。
体に合う服を売ってる店はあるけど、もっとぱきっとした色のものを売ってくれよとか、おしゃれ用じゃない普段着にももっとぽっちゃりの体型を考慮したものが欲しいとか、やっぱり普通体型の人に比べて制限が多いことへの不満はある。
だから〜もっと服に選択肢をくれ〜と思う。自分の体型への不満やそこからもたらされる惨めさって、自分の体由来だけじゃなくて、それで不便を感じる世の中から発生してるっていうのも多分にあると思うから。
丸い自分が好きな自分でいることが許される世の中がいいな〜と思う。