「虎に翼」感想 第二週

シオリ
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6話

「虎に翼」第六話、入学式のシーン。同級生の中に平岩紙がいて嬉しい。好きな俳優さん。山田よねのキリッとした佇まいにかっこい〜となりつつ、「だから女舐められる」発言とかに、うう、そういう事言うタイプか……いやでもこれからとらこと連帯してもらって……と思う。司法を志す女性、もしくは女性であることでつらさ・モヤモヤを味わっている女性と一口で言っても、そりゃ色んな人がいるよなあ。先輩の中でも、辛い境遇を耐えてきたけど、だからこそ幼稚なからかいで泣いてしまう人もいるし、何に耐えられて何に耐えられないかとかも、人によって違う。ということが分かった回。

7話

「虎に翼」七話、とらが「触れづらい人グループ」に入れられてるのが面白い。入学式のシーンのカットからなんとなく分かっていた、仲良しになりそうなメンバーが固まっていてよかった。初めて法廷に足を踏み入れるきっかけが、よねを尾行したからっていうのもなかなかユニークだ。

昨日、米津玄師「さよーならまたいつか!」をフルで聞いて感動していた。米津玄師の当て書きやべ〜……。1番で「どこから春が巡りくるのか知らず知らず大人になった」と歌われているのが、2番では「人がのたまう地獄の先にこそわたしは春を見る」となっているところがジーンと来る。春、というと恋愛を連想しそうな単語だけど、多分これは恋愛を指していないよね。個人、もしくは社会全体の幸せや、時代の変化(「アラブの春」などのイメージから、民主化)を表しているように思えて、そこもよかったな。対比でその時代を冬に設定しているのかな〜。「100年先でまた会いましょう、心配しないで」と歌われていて、とらが100年先の人たちに「心配しないでいい」と語りかけながら努力をしたように、自分もまた戦いたいと思った。

8話

「虎に翼」八話、法廷で初めて裁判を見る、の回。夫に暴力を振るわれた妻が財産を取り戻すための裁判を起こしていて、旧民法や時代的に勝つのがかなり厳しそうな内容。よねがそういう裁判を見に行くのは、「女が下に見られてバカにされているのを忘れないため」というのが、強烈だった。よね、かなり苛烈な人だけど、分かるな〜というところもあって、キャラクターの作り方のバランスがいい。でも、先生にはキレないんだな、というところらへんが、いつも周りの女学生にキレている彼女も権威主義的なところやミソジニーがあるのかなと思わせる。ていうか、今回見てても、教授が女性の味方なのかふわふわしてるだけなのかいまいち掴みづらく、今後どうなるんだろうな、とちょっと不安になったりする。梅子さんが関わってきそうな雰囲気があって、梅子さんが好きなので楽しみ。

9話

「虎に翼」九話、みんなで裁判を見に行く回。現行の法律に準拠すれば勝てないだろう裁判で、裁判官の判断による善処を期待するということで、ラストが気になる終わり方だった……!なんやかんや言いつつ甘味を一緒に食べに行くよね、かわいい。香淑がすごくキュートで好きだな。女子部にきている人たち、弁護士の妻だったり華族だったり留学生だったり、色んな立場だけど、それぞれ「地獄」を選んでいるだけの理由があるのかな、と思わせるシーンが挟まっていた。桂場、今までそんなに出番がなく、無表情でいるのに、いつもめちゃくちゃひょうきんな雰囲気になってしまっているギャップが面白い。明日の放送がすごく楽しみ。

10話

今日の「虎に翼」は10話、判決が出ました!よねが、法律は女性のような弱いものの武器だ、と言うところにグッと来る。でも、「武器」という考え方がずっと続けば、いつかそれを振り回す側に回ってしまう時が来るかも知れない、という不安が、今のわたしにはある(もちろん当時の、ひいては現在だって女性にとって武器は必要だと思うから、よねの考え方が間違っているとは思わない)。とらの、法律は盾のような傘のような、毛布のような存在だ、という考え方は、弱いものに「寄り添う」という視点で考えられているから、そちらのほうがホッとするなあ、と思うけど、今日のラストで触れられていたように、とらは「恵まれた境遇」で育ったからそういえ考え方でいられるのであり、シビアな環境で生きているよねや、他の女子部の人達からしてみたら、法に求めるものが違っていても、もしくは男性と女性の関係や、女性として生きることについての考え方が違っていても当たり前だろうな。でも、とらが言うように、考え方が違っていても、同じ「地獄」を選んだ同士として、お互いを知りたいという気持ちがあれば、手を取り合って未来を良くしていけると思う。普通に良すぎる回でちょっと泣きました。

@510r1
のんびり、日常。BLとぬいぐるみ。晩ごはんのこととペットのことも。