1

7molの日記
·

悪口を言おう。バス停の悪口。実家最寄りのバス停は、驚くほど時間を守らない。大体20分間隔で運行してるくせに、いつも10分以上平気で遅れてやってくる。小さな子供だって数回注意を受ければ遅刻に気をつけてくるというのに、このバス停ときたら。定刻通りにバス停にいたら1つ前のバスが今更やってきた、なんてことはザラにある。遅刻するだけならまだいいが、問題は、わたしが長年住み慣れた広島の地形をまったく把握していないということだ。つまり、でたらめな時間に来たバスが、目的地へ誘ってくれるものなのか分からない、という困った事態が発生する。「まあ時間通りだし」と思って乗ると、まるで違う場所へ運ばれるなんてことがよくあることだ。今日は恥を忍んで運転手さんに「このバス、○○駅に行きますか?」と聞いてみたところ、「行かないよ」と訝しんだような目で見られた。逆方向だったらしい。まったくふざけやがってと思って次のバスに乗った。次のバスも、目的地行きのものではなかった。

バスといえば、使い慣れた「パスピー」が今月でサービスを終了するらしい。バスに乗る際、ICカードをタッチした際そんなことを思い出した。「パスピー」と言うのは、広島系のバスでしか使えないICOCAの下位互換みたいなものだ。よく今までサービスを続けてこれたなとも思うが、いざ終わるとなると少し虚しい。パスピーにはいくつか色があって、私が今持っているのは鮮やかなオレンジ色だ。昔大嫌いだったピアノ教室に通っていた頃、毎週使っていたのは水色だった。あのときよりは、パスピーの色と同じくちょっとは心が明るくなっている、気がする。

今日は久方振りに再開した幼馴染と牡蠣のコース料理を食べた。今年から京都の大学に通うらしい。私に後輩など存在するはずもないので、今年大学に行く知り合いはその幼馴染だけだった。大変おめでたい。学校の話や恋愛の話、色々喋ったが彼女の一番素敵なところは私のオタク気質を真っ向から受け入れてくれるところだ。最近見ているハイキューの話をべらべらと喋っていても嫌な顔ひとつせず頷いてくれた。及川好きそう、とのこと。図星で困った。

さて1日目なので力んでたくさん書いたが、宣言しよう。日記なんてものは3日で終わる。生を受けてから今日で記念すべき7496日目を刻んだわたしが、それは身を持って体感していることだった。記録として綴るほど大それた人生ではないし、そのほとんどを起きて食って寝て終えているのだから当然だ。その間で生まれた絞りカスみたいな独り言だって、全部、今は亡き青い鳥に託している。わざわざURLを踏んで日記を見てくれるような稀有な友人も大方3日で辞めるだろうし、ここはわたしが好き勝手にできるしずかなインターネットだ。少しばかりの卑屈精神から、この日記を書くに至る。SNSに縛られてばかりのわたしが、大した意味を持たない日記でさえも、公開されたデジタルデータに刻もうとしている。明日と明後日だけ、日記を続けてみようと思う。