仕事で些細な指摘をした。
なんてことはない。関連会社から、開発中のプロダクトについてA案とB案でデザインはどちらがいいか?ぐらいの簡単なものだった。
プロジェクトの参加者は5名。そのうち、意見を表明していた3名はA案を支持していた。私は後からその議論に参加した形だったのだが、私はB案しか考えられないと思っていた。
このプロジェクトでは、議論をする中で、自分とそれ以外の人の常識の違いというのを感じていた。そのプロジェクトに参加をしていない、同じ部署のメンバーに聞いても私と共通の意見なことが多いので、私一人が極端にずれているというわけではないと思う。ただ、プロトコルが違うのだろう。私以外にもエンジニアはいるし、私よりも歴は長いが。
私は少数派の意見であり、私自身の主張を認めてもらうために論理武装をした。B案がすぐれている点を示した。人を説得するのだ。感情論ではなく論理的に話をするべきだからである。その旨を朝一番の仕事としてタスクを終えた。
時間がたち、夕方になって私はプロジェクトのリーダーがB案で行くことを連絡していることに気づいた。
私には直接の連絡も同じ時間に来ていた。
B案でいく。B案にするにあたって、ほかの部分も見直しが必要との連絡であった
私の回答が、A案かB案かを選ぶときに主張した論理が、プロダクトすべてに適用されることとなり見直しとなった。
プロジェクト自体はだいぶ進んでおり、開発も佳境に迫ってきている。
このタイミングで、デザインの見直し…それは…私の本意ではない…ないのだ…私はただAかBかを選んだだけなのに…
私は何を間違えたのだろうか。私は頑なな主張をしたわけではなく、こういう理由でB案が良いと思う。ただ、ほかの方の意見もあるので判断はお任せしますと伝えたはずなのだ。
私は何を間違ったのだろうか。どうすればそういった苛烈なとらえられ方をしなかったのだろうか。私は黙っていたほうが良いのだろうか。