さて、本日は久しぶりに絵を上げた。
利き腕の肘を故障しているため、曲げないように固定しつつの作業は、なかなかにストレスフルだったが、それでもやはり絵を描く楽しさがまさる。とりあえず簡単な物を描いて創作意欲を発散させることを優先したため、雑さが気になるが、これは致し方ない。早う腕を治さねば。
毎日1枚上げていた時期に比べると亀どころかカタツムリな速度なのだが、気がついたら新しい絵が上がってるくらいの間隔では上げているのではないだろうか。
そんな訳で、今日はその絵にまつわる話をしよう。
勤労感謝の日にも感謝の勤労を捧げる社畜は、延々繰り返すような仕事を終えて、消灯と施錠を黙々とこなした。会社を出る前に淹れた熱いコーヒーで暖を取りつつ、駐車場へと向かう。車に荷物を乗せてから、近くの堤防の上を目指す。震災後新たに作られた堤防は、なかなかの高さと角度で、仕事終わりの疲れ切った体には地味にキツイ。片手に持ったコーヒーをこぼさないように気を使いつつ登りきって、濃紺の闇に輝く街頭の明かりに照らされた港を眺める。そして視線を反対側に向け、日が沈み切った茜色の空に浮かぶ黒い山並みを眺めた。
夕から夜に変わる、その数十分間だけ現れる美しい世界だ。
疲労感いっぱいのため息と共に堤防の上にしゃがみ、コーヒーを置くと、ポケットに片手を突っ込む。そして手のひらに収まるサイズの長方形の箱を取り出す。紺色の地に金と白でロゴが描かれたパッケージ。
片手でそれを開け、封を切ると、一本だけ取り出して口に咥える。
火は点けない。
だってコレ、ココアシガレットだしな。
ははははは。いやぁ、非喫煙者なんでね。煙草はやらんのです。
なんか偶然入った店にココアシガレットが売ってたから買って、たまたまポケットに突っ込んだままで、そんで仕事終わりに波の様子を見に堤防に登って、息抜きしてるうちに甘いものが食べたくなった。
夕闇に紫煙燻らすハードボイルドな港の男はただの幻想である。
今日上げたアレは、まあ、そんな絵。
ん?
この日記のタイトルはなんなのかって?
ココアシガレット作ってる会社がオリオン株式会社って社名らしい。ギリシャ神話由来の星座の名前だなって空を見上げはしたが、オリオン座の場所がわからんので適当わよ。
え?
読まなければよかったって?
……ごめんて。
ちなみにココアシガレット、コーヒーのお供にはなんかちょっと微妙だった。