昨日の日記に、過去作リメイクに正面から向き合っていることに対するお褒めのお手紙をいただいた。まずは、お礼を。ありがとうございます。嬉しいです。でへへ
で、だ。
目からウロコが落ちた。
本当だ!過去作を見ても冷静さを失っていない……だと!?
僕はまあ、数日前の絵ですら渋面を作るような奴だった。何なら、ツイッターで二次創作の絵を上げていた頃は、見返すことすらほぼしなかった。衝動的に消してしまいたくなるからだ。
なんとか好きになろう、好きだと思える絵をかけるようになろう。そう考えて必死に絵柄を模索して居る頃、ミスデザに出会った。
ミスデザに住を移し、絵を投稿するようになって、リアクションやリプライで大量の全肯定のお褒めの言葉をいただくようになり、ようやく自分の絵も悪くないのではないかと思えるようになった。
二次創作をしていたときは、推しカプの描きたいネタがあったから描いていたし、褒められても元のキャラデザが神なのだ。素直に自分の功績だとは受け取れなかった。
イラストや小説はともかく、漫画が特にダメだった。完成し投稿前に読み返してボツにすること数回。コレではだめだと完成ハイのまま投稿するようにした。
そんな僕が、十年以上前の漫画を読み返してリメイクしている。
リメイクするということは、細部まで見る。絵だけでなく、コマ割りやセリフ回し、話の構成や流れまで、全てを飲み込んで精査し出力し直すのだ。
それができている。偉業では?もしかして、また一つ大人になって過去作を受け入れられるようになったのでは!?
そう思いついて、二次創作の原稿を引っ張り出してきて数本読み終える。
天を仰いだ。照明眩しい。
え~~~何だこの残念感……。ネタは良い。大コマの顔もまあ良い、萌えどころもある。でもそれだけしかない駄作だ。
あ~〜〜〜なんで???なにが違う!?と検証すること十数分。
結論『丁寧さ』
言葉にすればそれだけだが、作り手からすれば大きな壁があった。
今リメイクしている漫画、技術的には拙い。内容もありきたりで、薄っぺらい。
でもどこまでも丁寧だ。
まだまだデジタルに慣れず、使っていたソフトもアルパカというメディバンの前身のフリーソフト。下描きまでアナログで描いてスキャンし、線画コマ割りセリフ入れトーン張りなどの作業を行っていた。だからこそ、人物から背景まで時間をかけて描いた、ほぼ完成に近い下描きだ。
二次創作の原稿はといえば、その性質上ネタがありきだ。〇〇の日や記念日に間に合わせるために突貫で描いたような、そういう雑さが目に付く。コレは当時の熱量がなければ受け入れられない。時間がなくてアタリから線画を引いたであろう絵は目も当てられない。
神は細部に宿るという。
神の宿とまでは言わないが、足湯位にはなれる作品を目指そう。丁寧に描こう。こだわりを線に乗せ、絵を描こう。
せっかく締切などない自由の中にいるのだから。
……
いやさ、
もう、ね
イラストレーターの肩書は外すべきなのではないか……?