永遠の話

940kyu
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※この文章にはドラマGood Omens2のネタバレが含まれています。

就活やら留年やら何やらで高校の友人たちの相関図がゆるやかに変化・崩壊していくのを嫌でも感じる昨今。大学に入ってから交友関係を広げなくてもいいやと思っていたのは、高校の交友関係が永遠だと思っていたからだと気がついた。でも永遠なんてないんだ。「永遠なんてない」「変化のないこと、停滞し続けることは不健全だ」と頭ではわかっていても、「永遠がほしい」「血を吐くような思いで変化しながら生きていくより停滞という生温い幸福な泥の中で窒息したほうがましだ」という気持ちがずっとある。

そんな最中に観たGood Omens2で、永遠なんてないんだよと言われてしまった。足元の地面がなくなったような気分だった。永遠であれ。永遠であれよ。せめてフィクションの中の天使と悪魔だけは、現実の我々人間と違う彼らだけは、永遠でいてくれよ。6000年という歳月でさえ永遠には程遠い。グロテスクな現実だ。早く続編をつくってほしい。関係者が全員健康に健全に仕事を続けているうちに早く続編をつくってくれ。

フィクションの中だけでもいいから、永遠があるって信じさせてくれ。

上記は2023年8月30日のメモを少し整えたものになるが、今でも同じ気持ちだ。早く続編をつくってほしい。切実に。それから、読み返しながら気がついたが、わたしの思う「永遠がほしい」とは、厳密には「永遠でいてほしい」なのだと思った。不老不死になりたいとかではなく、大好きで大切な存在がいつまでも変わらずそこにあってほしい。失いたくない。だから変わってほしくない。甘ったれた思想が明るみになっただけなんだけど、ここ数年定期的に襲ってきた永遠への渇望の正体が見えた気がしてよかった。

おわり