腹がきりきりする。
社会人一年目の頃に謎の腹痛に苛まれ、町医者の先生から「虫垂炎かもね〜紹介状書いとくね〜」と言われるがままに大学病院へ行ったら、別の病気で腸に穴が空いて腹膜炎になり、緊急入院と手術をした経験があることから、腹痛にはちょこっと敏感である。
心当たりはそれなりの数が雁首揃えており、これひとつと絞るのには、ぼちぼちな労力を費やす必要があった。遺憾の胃。
年度が変わり、課員の顔触れも大きく変わった。結局自分は異動できぬまま、相変わらず実務のさっぱり分からぬシステム開発関係業務に従事しており、毎日茹で上がったホウレン草のような体たらくである。新上司がこのシステムに滅法詳しい方なので、昨年度よりは何とか業務を進めることができるだろう。マジ感謝。色々助けて。
私が自席に留まった(異動方針なんて守る気がないなら作るなよと心底思う)のと同様に、パワハラ上司も誠に残念ながら異動しなかったのだが、物理的に席がめちゃくちゃ遠くなったので、怒鳴り声を頻繁に聞くことがなくなったのが救いであった。ただし、案件のレクは割と数をこなす必要があり、胃を痛める原因には十分とも思われた。
また一方では、何度も白紙にしてやろうと挑んでは都度上司たちに潰されて嘆きの敗者復活戦常連な案件を抱えていることも、身体の不調に繋がっているだろう。会議の度に炎上すると分かっていても、一担当者の声はなーんの意味も持たないのである。何なら自らガソリンを撒いてマッチに火を付けている感じだ。本当に何のためにやってるんだか。
あるいは、ひとつ終わらせたらふたつ増える意味不明な仕事そのものにか。
候補を指折り数えたところで、特段嬉しいこともない。今日の晩ご飯のこととか、ログインすらままならなくなってきたソシャゲのこととか、もっと別のことに意識を向けていたいものである。
疲労感を背負った状態がデフォルトになってしまっているため、身体がバキバキに悲鳴を上げていても、鬱屈とした精神が背筋を支配していても、まあそんなもんか、と受け流す日々になってしまった。本当にこの職場にずっといて良いのか、今更転職などできるのか、堂々巡りの思考が終わらない。
胃痛が増した。怯えも増した。とりあえず胃薬、整腸剤、睡眠による疲労回復のサプリをごっくんし、朝を迎えた。
果たして、お手洗いでの様子を観察するに、n年振りの軽めの食中毒であった。
敗因は冷蔵庫で古くなってしまったお惣菜である。多分。梅雨入りしたし、食中毒は本当に洒落にならんので、今後はもっと用心しようと思う。とりあえず大きな病気でなくて良かった。入院手術費を想像するだけで恐ろしい。
定時、恋しいよ。すっかり遠くに行ってしまって。はよ帰ってきてえな。南無。