思い出すと怖くなる。書こうか迷いました。
でも記録に残しておきたかった。
2024年1月1日。16時11分ごろかな。
地震が起きた。
その時私はお母さんと神社に初詣に行っていた。ついさっきまで、人がたくさんいるねーと笑いながら参拝をすませたところだった。
写真を撮っていると、iPhoneから地震警報が鳴った。
「あ、能登で地震?」
そう呟いて顔を上げた瞬間に、揺れた。
え、ここも揺れるの?長い。おかしい。
急に恐怖感が襲ってきて、周りに倒れそうなものがないか素早く確認してその場にしゃがみ込んだ。
揺れはしばらく続いた。そしてまたiPhoneから警報。今度は津波。この県にも津波が来ると。
しばらくiPhoneからは余震の警報が鳴り続けた。今までこんなことを経験したことがなかったから、とにかくひたすら怖かった。
恐る恐る家に帰ると、中は無事だった。
部屋のものが少し落ちていたり引き出しは開いていたけれど。でもこれを機にミニマリストになろうと決意した。しがらみは少ないほうがいい。
情報を集めるためにテレビをつけると、まるであの日のようになっていた。テレビで地震警報が鳴って、その直後にこっちも揺れる。ちょっとの間はその繰り返しだった。心臓がずっとバクバクしていた。3.11を経験した人はこんな気持ちだったのだろうか。
その日の晩はカレーだった。毎年恒例の。
平和にお母さんの作ったカレーを食べられるこの幸せを噛み締めた。今私がこうして普段通りに美味しいものを食べられているのに、避難している人たちがいる。家族や生活が奪われた人たちがいる。
いいのだろうか。普段通りに過ごしてしまって。
それでも、平和なうちに平和を受け入れて生きていたい。
あの時怖かったのは、私もお母さんもしゃがんだのに周りにいる人たちは普段と何も変わらず突っ立っていたことだ。中には携帯を普通に見ている人もいた。危機感のなさが、ひたすら怖かった。