11月4週間目

a_waltz_at3pm
·
公開:2025/12/5

新居の部屋のライトがかわいいぞ〜!

先輩後輩たちに荷物を運んでもらった翌日は、母が引っ越しの後片付けをしに夜行バスや電車を乗り継いで新居の最寄り駅まで来てくれた。駅で散々迷ったらしい母を迎えに行ってなんとか合流してから簡単にご飯を食べて、近くで必要なもの(掃除用具とか細々としたもの)を買いまくる。そうして家に帰ってからはとにかく、クローゼットやら棚やら床やらの拭き掃除を徹底的にした。服をちゃんと仕分けて入れて、仕舞うものを仕舞うべき場所に入れ、床の汚れを磨き、それから、市役所で転入届やマイナンバーの住居変更、住民票印刷の手続きなんかもついでに終える。こうやって書いてみると、引越しってやることが……あまりにも多すぎる……。タスクが増え続けるの、単純にストレスになるので辛い。引っ越しって大変だ、叶うならもうあんまりしたくない。

とはいえやり続けてれば掃除は終わる。整理整頓が得意な母のおかげで部屋に散らばっていたものは適切な位置に収まり、シンク下やクローゼットの中身なんかは見るからにスッキリした。ありがたいものだ。くたくたになったので夜はふたりで外に食べに行き、帰ってきてからのお風呂は以前代々木でピクニックしに行った時に買ったLUSHのバスボムを入れて入った。青いキラキラが綺麗だった。

翌日は母が行きたいというので、清澄白河と蔵前に行った。食べたいモーニングがあるとかで、朝は6時半起きだった。疲れてるしできれば午後まで寝たいんですけど…………とごねながら起床する。

仕事や学校に行く忙しなさげな人の群れに紛れながら、ふたりで清澄白河のikiというカフェに向かった。母曰く人気店だそうだが、平日ということもありだいぶ空いていた。

母はエッグベネディクトを、わたしはアボカドの乗ったパンのプレートを頼んだ。これは半分ずつに分け合ってペロリと完食。眠たかったけど母にねだられなければモーニングなんて絶対こないし、ここのカフェは味もちゃんと美味しかった。きてよかった。

モーニングのあとは、母が行きたいという白河庭園に足を運んだ。

母曰く都会の中にある日本庭園に来たくて仕方がなかったのだという。途中、幼稚園児の大群を見かけてニコ……となりながら、わたしと母は白河庭園をゆっくり一周した。鴨、鵜、鷺がゆく池をぼんやり見て、いいところだねーと話す。この日はそんなに寒くなく銀杏も紅葉もいい感じで、ゆっくり歩くのにとてもぴったりな気候だった。

白河庭園を出てからは母が行きたいと言っていた雑貨屋のいくつかに付き合った。しばらく歩いたり巡ったりするといつのまにかお昼になっていたので、ランチはこれまた母リクエストの深川めしを食べることに。深川めしとはあさりとねぎがたくさん入った炊き込みご飯のことで、清澄白河で有名な食べ物である。

お店に入って、深川めしを注文する。ただ、2人ともモーニングのパンがまだ胃に残っている感じがしていたので、ひとりぶんを2人で分けることにした。それなのに、店員さんがお新香とお味噌汁を2人分持ってきてくれて感激する。深川めしはあさりにもご飯にもしっかり味がついていてとっても美味しかった。

ご飯を食べた後は富岡八幡宮に向かい、お参りをした。数日後には新しい会社で働くことになるので、どうかうまく行きますようにと神様に願った。願ったって仕方がないし自力でなんとかするしかないんだけれども、見ているだけでもいいので、と言っておいた。ひどいことや悲しいことが起こらないよう、見てくれているだけでもいい。本殿で手を合わせた後は母がお守り売り場で仕事守を買ってくれた。財布に入れて持ち歩くことにする。はー全部が上手くいけばいいのに。

清澄白河での目的をだいたい果たしたので、以降は蔵前に移動した。蔵前は以前にも母と来たことがある。卵巣の手術をした時、お気に入りの雑貨店やカフェがいくつか蔵前にあると話して案内したことがあるのだ。その時案内された店にもう一度行きたいとのことで、電車を乗り継いで蔵前に降りた。

スープボウルが欲しいらしい母を連れて道具屋noboriに行ってから、chigayaベーカリーに足を運ぶ。つくづく、あの辺は可愛いお店が集合していて回りやすくていい。noboriとchigayaベーカリー間なんて10分も離れていないし、足の悪い母を連れて歩くにはもってこいの場所だ。

chigayaベーカリーではお土産用にキャロットケーキとドーナツを、イートイン用にドーナツを注文し、これまた母と半分こして食べあった。わたしたちふたりの目の前の席に座っていたわんちゃんが可愛くて、へへ~賢い子だね、とか言いながらにやにやしていた。本当に全然吠えなくて、じっとしていて、笑顔が可愛くて、本当に賢い子だった。

chigayaベーカリーを出て、母が行きたいと言っていたマスキングテープ専門店に向かう。道すがら、蔵前に行くといつも足を運ぶ透明書店があったので、迷わず一旦、中に入った。本棚をちらちらと見て、いいなと直感で感じた短歌の本を買う。去年短歌の良さに触れてからというものの、短歌本の冊数が結構なことになってきている。まあでも、短歌の本なんてなんぼあってもいいですからね。

マスキングテープ専門店は透明書店からさほど離れていない位置にある。特に迷うことなんかもなく店に到着し、友達に渡すプレゼントを買いたいと話す母が多種多様なマスキングテープを前に若干狼狽えるのを横目に、あっちのがいいんじゃないいややっぱこっちかなと言って、買い物を終えるのを待つ。結局、ここのお店には30分くらい滞在した。いつきても可愛い店だ。文具好きにはたまらない。

以降は、ふたたび母のリクエストに答える形でバスに乗って、かっぱ橋商店街に向かった。かっぱ橋商店街は浅草の、料理・調理道具やお皿なんかのお店がずらーっと道路を挟んで道脇にならんだ商店街である。料理好きは眺めているだけでも楽しい場所だ。わたしも母もよく料理をする側の人間なので、歩けば歩くだけ次々に現れるお店で目についたお皿や調理器具を手に取ってみては、かわい~だのなんだの言って商店街歩きを楽しんだ。

中でも、有名なお店「ニイミ」でわたしはめちゃくちゃかわいいラーメン鉢を見つけてそれを買い、母もかわいい木のスープボウルを見つけてそれを手に取ったりしていた。とはいえこの時、すでに時刻が四時を回って五時近くなっていて、30分も歩けば商店街のお店はたびたびシャッターを下ろしていってしまった。無駄遣いをせずに済んだと思えばいいのかもしれない。そう言い聞かせて、母と蔵前を離れ、夜ご飯に韓国料理を食べてその日は帰った。なんとこの日は2万歩以上歩いた。

あとこの日、帰ってから段ボール箱に詰めっぱなしだった本棚の整理もした。雑貨も一緒に飾ろうという気持ちで買ったコーナーシェルフだったのだが、結果的にかーなりいい感じになって嬉しい。一番上はどうする? という感じだが。

翌日はフォロワーと三時から国立のカフェに行き、夜には新宿のBOOKホテルに泊まる予定で母とは別々に行動する予定だった。ので、フォロワーとカフェに行くまでの時間でロシャ2をもう一回見に行けるんじゃないか……? と思って新宿のバルト9でロシャ2のチケットを予約して観に行った。今回はストーリーを理解した上で見たので一作目よりずっといろんなところに意識を向けられたし、キャラクターに感情移入もできて、映画館を出る頃にはだばだばに泣いてしまっていた。すっかりルーイエが大好きになったな……と思いながらふとお土産売り場に寄ると、偶然にもアクスタが再入荷されていたので鷲掴む。無限、小黒、ルーイエを迎えられて大満足だ……となりながら映画館を出た。

ただ、映画館を出てすぐフォロワーからLINEが入り、体調不良で急遽カフェに行けなくなったとのことで、BOOKホテルに向かうまでの時間を適当な喫茶店で消化した。引越しの関係やジモティのやりとり、転職先の人事部への連絡など、必要なタスクを紅茶を飲みながらこなす。やること、無限にあるんだよな……。終わらないんですが……。

その後は1時間だけカラオケに行き、泊まる予定のホテルに向かった。ホテルの名前はBOOK AND BED TOKYO SHINJUKU。お安い上に本がたくさんあるホテルに泊まれる、……というのがいいなと思って宿泊を決めた、のだがここ数日の引越し作業でめちゃくちゃ疲れていたせいでなんと、本をベッドに持ち込むだけ持ち込んであとは爆睡してしまった。やったことといえば夜、ふと起きた時に新宿の街を見下ろしながらポッキーを食べジンジャーエールを飲んだくらいだ。特に何もせず普通のホテルとして泊まってしまった。悔やまれる……。疲れていたとはいえ……。

翌朝は前の家の掃除と退去立ち会いをするため、よく利用していた線に乗って見慣れた景色を見に行った。元住居の最寄り駅で母親と待ち合わせし、朝ごはんを食べて掃除用具を買ったら家に向かう。引越し当日、どたばたしながら出てきたため家の状態はかなりめちゃくちゃでこのまま立ち会いなんてできないよ〜! という感じだったので、到着してすぐ2人で手分けして家の掃除を始めた。掃除中、元いた会社の同期に使わなくなったwiiをあげたりジモティでやり取りしていた人に家具を無事渡したりする。もう住まない家の片付けを着々とこなして、まるで住んでた時のことが嘘みたいに何もなくなった空間を前にして、いい部屋だったな、と思う。友達を何人も家に呼んだ。この家でスプラトゥーンに死ぬほどハマった。この家で死ぬほど小説を書いて、通販のための梱包をした。いろんなことがふいに思い出されて、いやにエモーショナルな気持ちになった。

部屋の片付けが概ね終わった後は、引越しの際積めなかった自転車を業者の人に運んでもらった。トラックに乗ったお兄さんに挨拶をし、自転車の受け取りのため母を助手席に乗せて新居まで自転車と一緒に送ってもらう。わたしはというと、立ち退きの立ち会いのためしばらくなにもない家で時間を潰した。不動産の人との立ち会いを無事終えると、よく使っていた路線に乗り、掃除用具を背負って新居に戻った。晩御飯は、母が作ってくれた和食だった。美味しかった。

翌日は母とふたりで下北沢に行った。もうモーニングの時間に起こすのは勘弁してくれとお願いし、母が行きたいという台湾料理屋の猫米にランチを食べに行く。これがまあ、めちゃくちゃ美味しかった。母はルーロー飯、わたしは大鶏排(ダージーパイ)と呼ばれるご飯のプレートを頼んだのだが、まあ~おいしい。

なんともいえない、日本の料理で似てる味付けのものも思いつかないような独特の味付けなのに本当に美味しい。普段あんまり揚げ物を食べないのだが、それもあって胃に染み込むような美味しさだった。また食べたい、と今日記を書きながらもう思う。本当においしかった。

猫米を出た後は雑貨屋を巡ったり古着屋に入ったりカップケーキ屋さんでカップケーキを買って取り置きしてもらったり、なんかした。下北沢、人がいるとはいえ東京の中心地ほどで混んでなくて歩きやすい。適度に街を彷徨い古着屋ではめちゃくちゃに可愛いグレーのセーター、これからの季節に便利そうなadidasのジャンパーなんかを買って、そのほかにはおばあちゃんの誕生日プレゼントを探したりとあるお店の前で女児に混ざってうなぎの鷲掴みなんかをした。うなぎ、人生で初めて触ったけど本当にぬるぬるで感動した。

夜は、カップケーキ屋さんで取り置きしてもらっていたカップケーキを受け取ってから、人生初のタコスを食べた。タコスはわたしが希望したのだが、理由は単純、おぼ(オモロく、料理が上手い配信者)が最近タコス作りにハマってその調理動画を出し続けており、うまそ〜くいて〜‼️という思いを募らせ続けていたからである。というわけで食べたタコス、めちゃくちゃ美味しかった。

帰宅してからはYouTubeで前作ロシャの同時視聴を見、はしゃぎまくったあとすやすや寝た。この日も本当によく歩いた。

翌日、母が新幹線に乗って地元に帰っていった。母は合計五日間ほど新居に泊まってったわけで、引越しの手伝いとはいえ5日も泊まる、と聞いた時は長すぎるだろ……とツッコんだのだが日が過ぎてみれば案外早かったな、とも思う。色々行ったり作業したりと忙しかったからだろう。また年末に会えるからそんなに寂しくもない。とりあえず駅まで見送って、また来月ねーと言った。

母と別れてからは、あちこちに自転車を走らせた。食材を買ったり必要な書類の印刷をしたり家電量販店でLANケーブルを買ったり。午後にはドラム式洗濯機が届いて、それの設定に頭を悩ませたりもした。翌日から新天地で頑張らないといけないというのに、最後の最後までゆっくりできない。結局一息つくことができたのは、夜ご飯を食べるくらいの時間になってからだった。ドラム式洗濯機で初めての洗濯を終え、ヒートポンプでの感想を堪能する。タオルがふかふかだった。これはすごい。

お風呂に入り、家事やらなんやらを早めに済ませて部屋を片付け、さっぱりした気持ちでベッドに入る。明日ちゃんと起きれるかなとか、新しい職場で頑張れるかなとか、いろいろ不安な気持ちがある中で必死に寝る。どうか富岡八幡宮の神様、財布に入れた仕事守、わたしのことを守ってください。何から? 辛いことや悲しいことの全てから。

@a_waltz_at3pm
自我の置き場(1週間日記・本と映画感想記録)