小説を書くこと以外特に何もしていなかった。本当に、特に何も……といった感じだ。小説を書くこと以外何もしていないせいで、1週間何をしたのか思い出そうと画像フォルダを見てみたら小説の進捗スクショしかなかったため、まあそういう1週間もあるよな……。と思うなどした。小説家でもないのにこんな人生を?
頭で描いている展開を考えるに、最低でもこのくらいの文字数を要するだろうな、が6万字とか7万字なので、終わらないな……と無心でキーボードをたたき続けている。目標は4月12日にpixivへアップだ。同時並行で5月新刊の原稿も仕上げていかねばならないし、文学フリマ用の「星成之巫女」の表紙依頼や原稿そのものの加筆修正・推敲作業も進めなければいけない。正直、仕事の繁忙期と丸被りしているのが忙しなさに拍車をかけているもこともあって、修羅場だった2~3月よりよっぽど大変だ。ただ、5月さえ乗り越えればある程度落ち着くはずなので、今が踏ん張り時だと言い聞かせている。5月のイベントで会いに行きます! と言ってくださった方もいらっしゃるし、絶対に絶対に頑張りたいのだ。
そのようにして延々と小説を書きながらも、前から気になっていた「三体」のドラマがSNSで話題になっていたので、それを見るためだけに解約したはずのネットフリックスを再契約した。再契約後のおかえりなさい! というメールの妙な距離感の近さに、少し嫌だな……と一歩後ずさる。アマゾン(登録している苗字呼び捨てでメールを送ってくる。例:田中! 今これが人気です。 のような感じ)といい、海外サイト特有のこの距離の近さは一体……。
さて、「三体」は劉慈欣という中国人作家が書いた、3部作構成で全5冊あるSF小説だ。日本では2019年7月に発売され、今年の2月からは文庫本化もされている。ベストセラーと呼ばれるのが10万冊からといわれる世の中で、全世界で2900万部、日本国内でも85万部売り上げているのだからその人気っぷりはすさまじい。(三体の売れ行きですらこんなにも圧倒的なのに、ハリーポッターの全7巻の発行部数は全世界で6億部を超え、国内でさえ2400万部売れているというのだからこっちはこっちで化け物過ぎて震える。)
『三体』のあらすじは以下だ。
掻い摘まんで説明すると宇宙の彼方から地球よりも遙かに文明の進んだ異星人である三体人が人類を滅ぼしにくるよ。人類は三体人に常時監視されていて全てが筒抜けな状態で三体人の侵略に立ち向かわなければいけないよ、という結構絶望的なところから始まるファーストコンタクトものである(引用:斜線堂有紀のオールナイト読書日記 一月/日 より)
わたしも当然、この「三体」を読もうと奮闘した過去がある。世界中が熱狂しあれだけ面白いと言われているSF小説を……読まないわけには……! と思ったからだ。然し、どうしても登場人物の名前や役職名に慣れず何度も挫折し、いつか読もう、と心が折れては先送りにし続けていた作品でもあった。それがこの度、ネットフリックスでドラマ化されたというのだから、この機会を逃したらわたしは一生この作品にふれられないままかもしれない、と思い再契約に踏み切った次第であった。
ネットフリックス版の「三体」は1シーズン全8話で構成されている。原作を読んでいないわたしは原作既読勢の感想を見ながらネットフリックス版「三体」がどのような評価を得ているのかと調べてみたのだけれど、ネットフリックス版は原作勢からもおおむね良好な意見が多く意外に思ったものだった。キャラクターの立ち位置が変わっていたり多少話を端折っていても、テンポがよくとっつきやすいのだという。
3日かけて8話を完走した初見勢のわたしの感想は、いやあ面白い……。だった。というか、もともとの物語の強度が高すぎる。設定が緻密だ。作者が書きたい物語の下に、膨大な設定の数や知識がただしく隙間なく詰め込まれている。スケールが宇宙規模なのに、違和感も矛盾も、あったとしても最低限の破綻で済むレベルで作り上げられている。こういう、所謂「強い物語」を見ると、尊敬の念をいだいてしまういっぽうで、これがたった一人の人間の脳みそから生まれたというのだからおそろしい、とすら思わされる。物理学や天文学の詳細が何もわからなくても、三体は面白い。というか、ネットフリックス版は意図的にその点をそぎ落とし、「三体」入門編としてドラマを提供しているように思えた。つまり、わたしのような人間にぴったりだということだ。
これは小説が原作の映像作品に特に感じることなのだけれども、小説は漫画作品のように「見せゴマ」がない。ここ! というような見せ場を明確な絵で以て読者に訴えることはできない。読者の数だけ主人公には顔があり、景色があり、においがあり、歩幅が在るのが小説のいいところだとわたしは思っているのだけれども、それでも、映像化するにあたって文章を記している頁上じゃ表現しきれない「見せゴマ」を映像でお出しされると、心底しびれてしまう。それはネットフリックス版「三体」におけるウインクする宇宙とか、古筝作戦の絵面とか、「お前たちは虫けらだ」のシーンとか、道の街灯全部に住民が首つり自殺をしているシーンとかのことを指すのだが……。ちょっと! それ格好良すぎる……、みたいなシーンがあるとみていても楽しい。
あと、オギー・サラザール役の女優さんであるエイザ・ゴンザレスが美人過ぎてぶったまげた。くちもとが魅力的すぎる……。ほんとうにかわいい。
「三体」2シーズン目が待ちきれない。まあ、待ちきれなくなったらどうにかして全30話ある中国版のドラマを見るし、アニメもあるし、原作も読みたい気持ちだ。とっつきにくい初見勢をこのような気持ちにさせただけで、ネットフリックス版「三体」は成功したと言えるだろう。ご興味のある方はぜひ。宇宙にウインクされよう。
ハンバーグを煮込んだ。ハンバーグは焼くよりも煮込んだほうが生焼けにならないし失敗が少ない。美味しい上に安全なので絶対に煮込むことにしている。
翌日は余ったハンバーグでロコモコ丼をした。
隙間時間を見つけてスプラトゥーンをやる。早く次の大型アプデ来ないかな……と思うものの、まだこの前の大型アプデが来てから1か月も経っていないことに驚く。早くガチアサリテイオウイカをナーフしてほしい。ゲームを開くたびになぜかアサリしかやってないので、テイオウイカに精神をぐちゃぐちゃにされ続けている。竹亜種にクイボシールドトラップとマルミサウルショカニタンクジェットパックをください。早く!
通勤時雨が降っていたので眼鏡を外して自転車をこいでいたらアウターのポケットに仕舞っていた眼鏡を落としてしまった。わたしはこのようにして定期的に眼鏡をなくしたり落としたりしている側の人間なのだが、これってたぶん治らないんだろうな……と20年も生きているとなんとなくわかる。すぐに壊したりするわけでなく、一定の期間身に着けていると大事にする気持ちが薄れていって、愛着というより頓着の無さが扱いに出るのだ。とりいそぎ眼鏡を買いに行かなければ、と思……っていたらその日の帰り道に同期がメガネを見つけて拾ってくれた。持つべきは目のいい友人である。大感謝だった。
その日の夜は部署の先輩との飲み会だった。同期や先輩と愚痴をいいながら美味しいご飯をたくさん食べた。
翌日は先週会った大好きな先輩(女性)との映画デートだった。吉祥寺のUPLINKで映画のチケットを取ったので、吉祥寺駅で待ち合わせをしてランチにカレーを食べに行った。
Surya Sajiloのチーズナンカレーセット。光り輝くチーズナンがあまりにも美味しかった。
ハズビン・ホテルを8話まで見たと報告してくれる先輩にキャッキャとはしゃぎながら色んな話をする。音響機材の話、スプラ甲子園の話、Bluetoothレコードプレーヤーを買おうとしている話、セクシャリティの悩みなど……。都度、目に入る先輩のビジュアルが好きすぎて、本当に本当に大好きなんですが……とばかり言って困らせてしまった。心で思っていることが口から全部出るので、多分わたしは恋愛が下手なのだ。美味しい! も可愛い! も全部出る。
映画を観た後は公園でぼーっと大福を食べたりレコード屋さんでレコードを買ったりしたりしてから、猫カフェへいった。
閉店間際に行ったのだが、たくさんの猫さんたちに触ることができて大堪能した。こんなのが家にいたら……と言って猫さんたちの額を撫でながら、猫を飼いたい夢が膨らんでゆく。猫カフェのあとは晩御飯を食べて解散した。今度うちに来てください! と言いながら、とんでもないスピードで先輩との展開が進んでいく……。と思っていた。
駅前では桜も咲き始め、来週から4月に入る。イベントまで1ヶ月だ。恐ろしい。原稿を……頑張らねば……。(現在ノータッチ)