#0421-0423 Samsø島、実習

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#0421

生徒アレンジのアクティビティでSamsø島に行く。近くの港から船で1時間くらい。とっても天気がよくて、とっても気持ちのいい日だった。島で焚き火するよ〜って聞いてたけど、実際行ってみたら割と私有地で勝手に焚き火はできないらしく、わーっと歩いて、20分くらい海を見ながら座って、わーっと歩いて帰る、とても短い滞在。ゆるいな〜と思う。言ったことちゃんとやらなきゃなプレッシャーがないから、意見を言いやすい環境という説。でも別に、口だけ、無責任とかは思わんのよな。うーむ。 

だいぶガタガタ道で、車椅子の子がこれ以上進むと腰にくるから進めない、ここでストップしとくと言って、私が今日仕事の日だったので一緒に途中でストップ。ここでもし本当にその子がまだ進みたいと思ったら何かしら方法を考えて進むのか、でもそれにはリスクがあるんだよなあとか色々考える。こういう考えてることをその場でその子に話してみてもよかったなあと今思う。

最近、これが偏見かもしれないとか、これは誰かを傷つけるかもしれないと思うと、何も言えなくなる、という話をした。その時に、でも、その、こういう人(例:車椅子に乗ってる人、障がい者)に対してこういうことを言うのは偏見かも、って言うこと自体が本当かわかんないしさ、まずこういう人ってくくっちゃってるしさ、伝えてみないと、その目の前の人が傷つくか否かは分からんやん。だから、傷つける可能性はあるけど、伝えたい事があるなら伝えてみて、で、嫌だと言われたら謝ってその次から言わないようにすればいいだけなんじゃない?と言われ。そうなんだよど正論だよ、という会話をした。『正欲』の最後の方にあったシーンみたいだと思ったり。

なにも言えなくなるというのは、なにも言わないことでとりあえず相手を傷つける可能性を下げ、ひいては自分が嫌われる可能性を下げているだけなんだよなーと。

今日、なんかいつもと様子が違うなという人と一緒にいて、私なにかしたかな、という思考に走っていたから、なんというか、うーん、嫌われたくないという気持ちとか、人は割と簡単に私の事を嫌うだろうという気持ちがあるんだろうな。自分という存在に対する自信の低さとでもいうのか、はて。

#0422

美術館兼、障がいを持ってる方がアート作品を作って売ったり、併設されてるカフェで働いたりできる、そういう施設で2日間実習という名で一緒に時間を過ごさせて頂いた。10時-14時。ものすごくおだやかな、落ち着いた、あたたかい時間が流れていた。用意してきた和紙でランプ作るみたいなワークショップ一緒にやったり、折り紙おったり、おしゃべりしたり。

夜は、日本人の先生のお義母さんのお家が近くなのでそこに泊めさせて頂く。リアルホームステイや。お義母さんとそのお友達がいて一緒にご飯たべ、おしゃべりし、ボードゲームみたいなのやり、アイスを食べる。

ここもまたおだやか〜な時間だった。お友達とは、地域の散歩クラブ?みたいなので出会って、ほぼ毎日会っているらしい。おしゃべりなお友達と、ゆっくり話を聞いてくれるお義母さんなのかな〜と想像する。お友達、恋人はいないのか、結婚はしないのか、とか、なんか、日本の嫌がられる高齢者がやってそうな事をたくさんやってた。でもそんな嫌な気持ちにならなかったのはなぜ。ノンプレッシャーでシンプル疑問として、距離を縮めるものとして聞いてくれてる感じがしたからかな。うーん、それか、異文化体験という枠組みの中で私が捉えているからか、うーむ。

年金めっちゃもらえて余るから、子供達に送ってる、と言ってた。すげー。

なんか、こうやってお友達がきて夜ご飯食べたり、明日も別のお友達とボードゲームの予定があるって言ってたり、毎週金曜は街のほうに行ってランチを食べてると言ってたり、時間の使い方が豊かだな〜と思う、心の中は分からんけど、人との繋がりがある生活だな〜と。デンマークのテレビちゃんとはじめて見た。ぜんぜんわからん。

こういう、のんびりのんびり生活を心から楽しめるようになるのだろうか、年齢を重ねたらそうなのかなー。あと、とても家族が多いお義母さんで、写真を見せながら嬉しそうに話してくれて、しあわせの形、って色々考えた。

#0423

実習2日目。折り紙をいろいろ一緒に折る。ツルの折り方やりはじめると意外と覚えてる。これはスキルだ。

実習先の担当者みたいな方が、ずーっとクリエイティブな事をやってる方で、かつペタゴーで。

そこには6人くらい障がいをお持ちで働いてる(アート作品を作ってる)人がいるんだけど、たとえば刺繍をやったとして、みんなそれぞれ全然違う作品をつくる。何かを見てそれをそのまま刺繍できる人、その人の頭の中のイメージを刺繍にする人、パキッとした色で密度高く縫う人、柔らかい色の人、などなど。で、それぞれの作品を見て、そのペタゴーさんがなんの製品にこの作品を活かせるかを考え、商品になっていく。だからそのペタゴーの仕事はアート作品を通してその人を知り、強みを見つけ、どう商品に繋げていくかを考えること。その人が無理なくできるペースで、範囲で自分で判断しながらできるように支えること、なにか問題がないか毎日話すこと、と仰ってた。

その人のクリエイティブの視点をばちばちに使ったアセスメントってやつだなーと思う。その人個人(作品)も見るし、それがどう製品になり得るかも見る。すげー。1人でやってるヘラルボニーだ。ヘラルボニー詳しく知らんけど。

まるで金を掘ってるみたいじゃない?どこにその人オリジナルの才能が眠ってるか分からないの。だからこそ、こうやって新しい事をやったり、新しい人と出会ったり、いろんな事をやるのが大事なの、って話して。あと、みんなすごく楽しんで、そしてゾーンに入ってやってるのを感じられたわ、ありがとう。

と言ってくれて。えーんこちらこそーって感じ。働いている人の1人がお土産までくれて。うれしいなー。あたたかい時間だった。とっても。

話を聞く限りは、A型またはB型みたいな。市役所の紹介でここに来れるようになるらしく。でも、もっとちゃんとお金が動いてるというか。あと、一人ひとりに役割があり、それぞれにやることがあり、社会の一員として感じられるような工夫があり、なのかな。

よい空間だ。よい経験だった。

このまえのマッサージもそうだけど、専門性を持ったペタゴーってめっちゃかっこいいなと思った。その人の専門を活かして誰かの強みを引き出したり、誰かのしんどさを癒したり。

今日は久しぶりに雨が降り、久しぶりに寒い。5℃くらい。おわり。