技術的な問い合わせを上手にする

aboy
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AWS(アマゾン ウェブ サービス)が技術的なお問い合わせに関するガイドライン | AWS サポートという文章を公開してます。この文章には、AWS利用者が技術的な質問をサポートに投げるときに気をつけた方がいいことが書かれてて必読。

この文章は、相手の状況がわかりづらい対外的なやり取りだからこそ、最大限効果的にやり取りを行うためのガイドラインだと認識してます。でも書いてあること自体は、AWSサポートにする質問に限らず、組織内においても技術的なトラブルシューティングを誰かとする際に役立つ汎用的なガイドラインだと思うし、なんならエンジニアに限らず抑えておきたいポイントも書かれていると思います。

相手が知らない・知りたいであろう情報を早く提示する

本ガイドラインで中見出しみたいなサイズで書かれている項目のち、下記3項目を抜粋。

  • 解決したい課題を明確にする

  • 状況を正確に共有する

  • 経緯を共有する

これらは組織内においても必須と言っていいと思う。なぜかというと、これらは基本的に質問者しか分からないから。最終的にどうしたいのか、今どんな状況なのか、どういう経緯なのかは質問者しか持ち得ない情報なので、質問者から提示する必要がある。

逆に質問された人は、この3点をまず確認し、不足があればヒアリングを行わなければいけない。質問者が最初から添えておけば、追加でやり取りを行う必要が減り、その時間で調査することができたりする。

情報量を増やすのに多少時間を使っても採算が取れる

AWSのガイドラインにある例を一つ。

❌ いろいろやっていますが、うまくいきません。

🟢 下記の URL の手順は試しましたが、最後のステップで*** というエラーがでます。

https://docs.aws.amazon.com/***/***

この例一つ取っても、悪い例はなにも分からないので、追加でたくさんのやり取りが必要になりそう。良い例からは、下記のような情報が分かる。

  • 試した手順のドキュメントから、質問者が何をしたいのかある程度分かる

  • 試した手順をなぞることで再現確認ができる

  • どの手順まで進んだか分かる

  • どういうエラーが出たか分かる

すると質問された人は、エラー文言をインターネットで調べたり、手元で再現確認をしたり、手順に不備が無いかチェックしたりといった行動を取ることができそうだ。

ここで、良い例の方も文章としてはたいして長くないということが分かると思います(エラーログなどは長かったりするけど、コピペするため人が打つ量は少ない)。丁寧に書くとかたくさん書くというよりは、問題解決に役立つ情報が十分に提供できているかどうかが重要っぽい。

さすがに「いろいろやっていますが、うまくいきません。」と打つよりは時間がかかるけど、そのために使った時間は、無駄なやり取りを減らしたり、初動をスムーズにさせたり、推測の精度を高くしたりし、結果的に解決を早めるはず。また、こういったスキルというのは、仕事するうえでの信頼残高にも影響があるものです。そう考えると、十分採算が取れる気がする。

…というようなことをこのガイドラインから読み取りました。自分もちゃんと実践していくぞい。

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@aboy
青森でしずかに暮らしたい