本と映画と現実

aimaimai
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『淋しさは人間の抱える根元的なもので、自分一人で対処するべきで、誰かに救ってもらえる類のものではない』

男性は女性より強い生き物だと信じていた。現実はそうじゃなかった。男性が、この世でいちばん大切にしなくてはいけない男性が抱える淋しさに、私は全く気づけなかった。「俺、なんで泣いてるんだろう」そう言いながらポロポロこぼれる涙を眺めて、本当に申し訳ない気持ちになった。そういう時、相手との距離が遠退いていく感覚がいつもある。

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『無駄に自分を貶めるような言い方はしない方がいい』

自分に自信がない、というレッテルが相手を傷つけることも初めて知った。つまり卑屈。自分を貶める発言ばかりで、相手への愛情を伝える勇気がない人間と誰が一緒に居たいだろう。失いかけないと、相手を完全に傷つけないと気づけない。だからわたしは駄目なのだ。

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『あなたといたい、とひとりで平気、をいったりきたり。』

大好きな人と一緒にいたい。だけどわたしがいることであなたを傷つけ続けるのならひとりでいたい。困ったな。20歳の夏からなにひとつ成長していない。後悔は得意だ。だけどそれじゃいつまで経っても変われない。

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わたしはどうしたい?自分のありのままの気持ちを素直に伝えたい。ちょっとの苛立ちはぐっと押し込めたい。わかり合う努力を身につけたい。離れる選択を第一にしたくない。

本と映画にこもりすぎて現実から目を背けた代償は大きい。ここからわたしは変われるのだろうか。理想の大人になれるのだろうか。