最近、Albertっていうスーパーで売ってるレディメイドのラザニアが美味しくて、たまに食べるのにハマっている。美味しいレディメイド食品ありがたい。どうもたいまです。
今日はるなさんがしてくれたリポストを見て、そういえば私、色墨画なんていう名前を捻り出してたんだった。と思い出したので、その話をする。
”はるゆきこらぼ” プレイリスト よかったら登録しとくれ!
この名前をひねり出したのは、自分が今の環境で活動を始めるにあたり「自分の絵をどう説明するか」の必要に迫られたからだ。お茶屋さんでイベントや個展をするようになり、文化に変化が生まれた。最初に、前店長さんに「たいまさんの絵を、SNS等でご紹介するときになんと説明すればよいでしょうか」と聞かれたのが最初のきっかけだったと思う。多分、その時にこの名前を生み出した…気がする、多分。色墨画家です、とまでは言わなかったが、この絵はいわば色墨画ってな感じですね…とお伝えしたら、その名前を使って紹介されていたので、そうなんだ〜、と他人事のように受け入れた。という経緯があり。そして去年、同じ場所で今度はライブもということでStradvoidgerをやることになった時、また、自分をどう名乗るかを考えねばということになった。それで、過去にひねり出した名前をもう一回発見して、あっこれだな?と思ったのであった。造語はちょっと恥ずかしいので避けたかったのだけど、下記に述べるように、どうしても既存の日本語に該当物がなかったのでこうなった。ただ、東田さんとのコラボだと和の雰囲気・空気はどうしても出るし、お茶屋さんだから、という部分もあって、色墨画、という名前はすごく場に合っている気がして、今は気に入っている。多分これが、ゴリゴリのコンテンポラリーアートギャラリーで展示ですってなったら、絶対この名前にならないのだろうから、人生何があるか分からないものである。
余談になってしまうが、私の絵はどこへ行っても「どこの子でもない」感じに取られることが多く、ヨーロッパ人に見せれば書のようだと言われ、日本にいればヨーロピアンだと言われるといった具合なので、ハーフの子の苦労みたいなもので…これはちなみに留学前から延々言われ続けてることなので、私の作品は別に和っぽくも洋っぽくもない。というか、意図的に演出ができない。なので、ゴズメカノでは絶対にデザイナーにガッチリしたロゴデザインを頼みたかったし、今回のはるゆきでは書家さんにロゴを書いていただいた。この遊びができるのは私の画風が「ハーフの子」だったからかもしれない。じゃあよかったわ!うん。
閑話休題。
造語は避けたかった…というのは、私ももう若くないので、自分自身にオリジナリティーのある肩書きなどというものは求めてはいない。というかむしろ、わかりやすい肩書きの方がめちゃくちゃ欲しい。イラストレーターです!画家です!アニメーターです!そう名乗れたら一番いいのだ。いいに決まっている。が、今の私にはそれがない。下手な造語はカッコ悪いので、本当に既存の肩書き名が欲しいのだが、名乗るとしたら百歩譲って「画家」である。が、画家と言われるとどうしてもこう、咥え煙草とベレー帽で日がな一日、イーゼルに立てかけたキャンバスに油絵具をペタペタ塗っている映像が目に浮かびませんか…?私はそう…。そして、英語に直せばペインターである。そう、やっぱり、同じ映像が浮かぶ。しかし、私の描き方はあまりにもその正反対だ。テイヤッッッ!で終わる。なんだこれ。でも実際そうで、超集中+一瞬仕上げが私の命なので、描いてる時間自体は短い。
では日本画とかなのか?と言われると、日本画の人といえど、多分この速度では書いてない。むしろ絵の具から丁寧に準備するとか、計画的な下書きとか…、うん…やはり私の真反対である。
となると、決まった色でていやっと仕上げる感じは、水墨画だろうか?となるのだが、ここでどうしても気になるのが「めちゃくちゃフルカラー使っている」点である。黒だけで描いてる絵もある、でも普段はだいぶカラフル。なんなら超絶カラフル。
ここでさらに困るのが、では「水彩画」なのではないか?となるとこれがまたまるで違う、ということである。試しに一度、水彩画のカテゴリーでイベントに申し込んでみたところ、見事に少女漫画ゾーンに放り込まれた。だが、私の絵を見てもらえば分かるとおり、私は「原色に原色をぶつけてバーン!する」というスタイルである。ほんわかふわふわの画風に囲まれた、原色バーン!は、恐ろしいほどに浮いていた。むしろ面白かった。また別の機会に、アイルランド人の知り合いに絵を見せたところ、「え!これが水彩インク?!ものすごく強いのね!!」とむちゃくちゃ驚かれて、あっこのせいか…!とその時やっと悟った。世間でいう「水彩画」のイメージと私の絵は、実にかけ離れているのだと。
………というわけで、水墨画とは言い難いが水彩画となると語弊がすごい、ということでその折衷案的に編み出されたのが「色墨画」という名前だ。これだと色を使っていることが伝わるし、インク=墨だと思えば嘘にはならない。私の感覚的には原色のカラーインクの鮮やかさや強さは、漆黒の墨に匹敵するものだと感じているので、あとはその感覚が通じる人が気に入ってくれればそれでよい。まあだから、色墨って何だよ?って言われたら、「”カラーインク”の、私なりの和訳です」という説明になります。うん。
それと、見に来てくれた知り合いが言ってくれた「あなたの絵は、黒だけで描いていた時代から変わっていないね。黒だけでも、黒の中に今と同じだけの色数が表現されていた。だから、今の絵を白黒コピーしたら、白黒の絵として成立する」これは、目から鱗だった。私は持論として「黒の中には全ての色彩がある」と感じ続けてきたのだが、実際にそうなっている、と見た人に言ってもらえたことで、本当に自信がついた。
なので、まあ、これは色墨画…と名乗ろう。と、そう思ったのである。
(余談だが、読み方は個人的には「しきぼくが」である…が、所詮造語なのでどう読んでいただいても構いません!)
で、
すっかり忘れていた。一年弱経って、東田さんの笙とのコラボである”はるゆきこらぼ”の動画がついに仕上がり、公開し、東田さんがSNSに「色墨画の當麻さんとコラボです!」と書いてださるまで、その文言をすっかり忘れていたのである。あら?いい言葉だなぁ、どこかで見覚えが…。……うーん……自分で考えたんだったね!!てなりました。
と、いうわけで、どうせまたちょっと忘れたりはするのでしょうが、今年5月のStradvoidger 2に向けてまたこの名乗りを使っていくと思いますので、よ、よろしくお願い…いたします…!!かしこ。