不満があるならあなたが社長になればいい。
社長への不満を漏らす同僚スタッフが奥様から言われた言葉。SNSで見かける様々な不満不平。でもの殆どが文句ばかりで、特別何かをするわけでもなく、安全な場所から良くても寄付や署名ぐらい。
今回の能登の地震もそう。みんな口々に大変だねと言う。でも恐らくそのうち気にも留めなくなる。メディアも人も。たぶん1年後ぐらいにあの地震から1年が経ちましたと。あぁ、大変な地震があったよね、と。実際、東日本大震災もすっかり過去のことになっている。
でも福島では相変わらず汚染土は某所の山の中に積まれたままだし、津波の被害のあった海沿いは空き地が広がり、津波で壊れた家もまだ残っている。
13年前。関東で計画停電が行われて夜は節電が行われて看板など灯りが消され暗闇の毎日だった。でも友人を訪ねた和歌山でのあの街全体がキラキラと輝くあの明るさに言葉を失った。
明るい...そう呟き関東の状況を伝える私に友人は、そうなの?大変なんだね。とキョトンとした表情。同じ日本なのに。そう、あの時から私は自分から知ろうとしなければこの国は何も教えてはくれないのだと悟った。
だからこの能登の地震も複雑な思いで日々見ている。実際私も普段通り仕事をして、美味しいものを食べて遊んで過ごしている。
だから国の地震への対策などについて何も批難はしない。安全な場所から軽々しく他人事のように「大変だね」とも口にはしない。海外のテロや戦争もそう。
ただ黙々と情報を集め、いつまでも忘れることなく、そして福島同様、現地に赴くことが出来た時、同じ場所で同じ生活が出来た時は、その時感じた不平不満を発することにしている。
何も生活を変えず同じ立場にもならずに不満不平を口にするのは傲慢で卑怯な気がする。自己満足でしかないと。
今はただ震災に遭われた方々の安全を心から願うのみ。