うつ病になって仕事を辞めてから、開業をして仕事が見つかったラッキーなお話

Kojo Akine
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もくじ

  • 壊れる編

  • 通院編

  • ハロワ編

  • そして開業へ

TLDR(要約)

28歳でウェブエンジニアとしてのキャリアに疑問を感じ始め、進捗の圧力により心身の健康を害した小城さん。通院と休職を経て退職し、1年半の休息期間を経て回復。ハローワークでの苦労と失敗した就職活動を経て、Unreal Engineを使ったゲーム制作の経験を活かし、VR開発のフリーランスとして新たなキャリアをスタート。自身の失敗と学びから「スペニカ」という屋号で開業し、自営業者としての新たな一歩を踏み出す。

壊れる編

28歳の時に4年ほどウェブエンジニアをやっていた。

SESで4社ほど現場を回り、最後の現場にてディレクターに「小城さんって牟田口廉也っぽい」といわれ、進捗の遅さをそんなふうに表現することの愛のなさにやられてしまった。

今思い返せば「ふざけんじゃねーよ」とか「調子こいてんなお前」とか返せばよかったもんだが当時はもう真っ向から食らったな~。

コードを書こうとすると吐き気がして、冷や汗が止まらなかった。

未来の予定について考えることができなくなった。

喋ろうとすると喉が締まり首を絞められているようでとっても苦しかった。

話が入ってこなくて理解もできないし、頭も回らなくなった。

こりゃダメだなーと妻と話し合った。

通院編

通院をし、休職を経て退職した。

医者の勧めでカウンセリングも受けてたけど、保険効かなくて払ってらんないし、話聞いてもらうだけなら家でずっと横になっていたいなと思ったので数ヶ月でやめた。

1年半ぐらい休んだ。その間は傷病手当を満期でもらってた。ありがたい制度だなと思った。

傷病手当が満期になる頃には体調も幾分回復してきてた。

ハロワ編

失業保険に切り替えた時、毎月もらえる額が傷病手当に比べて少なすぎたことにびっくりした。

ハローワークのやり取りが面倒くさすぎたし、向こうも全く教えてくれないしでずっとストレスだった。

一般雇用と障害者雇用とで仕事を探していた。

面接までたどり着けた会社もあったのだけど「1年半のブランクが~」と言われた。

「前職以上の給与を約束します」とか求人票に書いといて「ブランクがあるので小城さんには適応されません」とか面接で言われて笑ってしまった。

病気だったんだしそりゃブランクなんてあるししゃーなくね?と思ってた。

障害者雇用の方でもちこちこと書類応募をしてたのだけど全く引っかからずだった。

休んでた間に独学でUnreal Engineでゲームを作ったりしてたので、勢い任せで任天堂とかフロム、あと小規模のゲーム会社等に応募もしてみたけど全然ダメだった。

ステージを動かしてボールを転がすゲーム

なんというか行ける気がしたんだよな。エンジニアの経験と、かれこれ7年ちょっと都立高校の映画部外部講師としての活動経験とかが、ゲームプランナーとかに活きるんじゃと思ってた。

まー就活しても全然書類も通らんしでダメダメだったわけです。

そして開業へ

失業保険をもらいながら就活してたときには体調もすこぶる回復してたので、会う人に片っ端から「仕事ないー?」と声をかけてた。

ワンチャン開業するしかないっしょってのは頭の隅に入れてた。

そんな中で「ちょうどUEを触れる人が欲しくて、VRでこんなことをやってほしい」という奇跡のような人材マッチングが起きた。それも二人。

こんな展開の脚本があったら「んなバカな」と思っちゃうぐらいの展開なのよ。けどあった。

VRなんて開発したことなかったけど、UEでゲーム作ったしなー。まぁやれるっしょ!のノリで会社の代表さんと繋げてもらいお話をして、そのまま仕事を委託してもらうことになった。

このスピード感がもう脳汁止まらなかった。

すぐに開業届も出した。

そしてまとまったお金が必要だったので、再就職手当の申請もした。これもいい制度だなとは思ったんだけど、ハロワのお前らまじでろくな仕事もしてねーくせに60%70%とかせこい金額しかよこさねーでまじでムカついてるからな。まじでムカついてるから!!!ハロワ文句はこんなもんにしておいて。

いいか、ハロワは「待ち」じゃダメだ!てめーから積極的にガンガン動きまくった方がいい。何一つ向こうから情報は出てこない。絶対にだ。もう一方的に動きすぎてもいいぐらいてめーから動け!以上!

NDAを結んだので細かいことは書けないのだけど、今ではUEでVR開発をしている。先方評価もなかなか良くて結構楽しいのである。フルリモートだしね。時代に合ったいい仕事を見つけたよ。

屋号は「スペニカ」にした。

その昔、ベストフレンドと3人で「シナプス」という名前で起業まがいなことをして大失敗に終わった経験がある。もう完膚なき大失敗をしたのである。

Synapse → Akineps → Spenika

ということでシナプスの大失敗経験を経て、今もニューロンは発火をして止まることはないんだぜとそんな意味が込められている。込めた。こういう気持ちは大事だなと思ってるからね。

あとは音の響きがスペルマっぽいとか、ペニスが入ってるとかも面白くて結構すき。ググっても全然引っかからんし、おもしろかっこよくてめちゃくちゃ気に入ってるのだ。ドメインも手に入れたので近いうちにサイトも公開します。

記帳方法とか、商工会議所とか、小規模企業共済とか、保険全然払えてないとか、VRの案件だけだと気持ち不安なので別の仕事も引っ張ってこないといけないなとか、自営業にとっては普通なことがいろいろと初めてなので不安がないと言えば嘘になるが、仕事は見つかったしこのまま進むしかないのである。

妻も大賛成だしね。こういうとこが最高なのよ。まじで。

33歳。妻と二人暮らし。自営業スペニカ編がスタートしたっつー話。

稼ぐぞおらー。仕事はそりゃ何でも受け付けまっせ。連絡くださいね。

@akine
自営業でVRの開発とか、脚本の先生とかをやっています。