少し間が空いてしまった。なんならこの後ももっと空くかもしれない。多忙というほどではないのだが、シンプルに読むべき本が圧迫してきて、他のやりたいことがある時期に被ってしまった。ひとまず、予約した本を徐々に消化していくフェーズにして、大量借りは一旦おやすみにしようと思う。
さて、予約していた本が用意できたという通知がきていたものの、タイミングが合わず取りにいけてなかった。そして唯一取りに行けるタイミングがあった日は休館日で、その次の日から旅行———そして予約の期限が切れる日であった。仕方なく、旦那に代打で取りに行ってもらい、借りてきた本だ。
結構な時間を待った形になったが、ずっと読みたかった相沢沙呼さんの「城塚翡翠」シリーズの2巻目「invent」。叙述トリック集とのことで期待していたが、変わらず面白かった。3本立てで、後半一本は割と長いお話だ。毎度のことながら、マジックのように読者の意識を逸らして読ませるのが上手で、斜め上からの切り込みでありながら、思い返せばヒントが散りばめられている…という構成だ。こういうものは、作者の頭の中では完成していても、それを読者が納得が感あるように描くのが本当に難しいとおもうので、読んでいて感動する。
ちょうどTLでも話題になっていたが、こういう推理小説に関しては私も頭を空っぽにして読んでいる。だがこの相沢さんの小説は一度ちゃんとメモでも取りながら読みたい…とおもいつつ、結局活字を読みたい欲が先行してしまい、それも叶わずにいる。そのTLの話題から引っ張ってくると、有栖川さんも「ワトソン役は、この人に視点を合わせて読むと楽しいですよというガイドライン」と言っていて、うんうんと肯いていた。ワトソン役が好きなのは、こういう一般的な役でありながらも、探偵に推理のヒントを与えたり、探偵ほどではないものの、キレものの視点を持つ点にある。
城塚翡翠シリーズはまた読み返したいので、どこかで購入を検討したい。ああ、物理の本を増やしたくないが…いやでも、いいのだ、私の選りすぐりの本棚は無駄にはならないはず…引っ越しの時にかなり苦労するのだけが難点なのだが…。
母の知り合いの読書家におすすめの本を20冊ほどピックしてもらったので、今度はそれも織り交ぜながら読んでいこうとおもう。並行しつつ、相沢さんの代表作にも手を出してみたいところだ。