付き添い入院

あくた
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子供の手術を来週に控えている。

命に関わるような病気や怪我などではなく、大手術というわけでもないのだが、子供がまだ小さいということもあり私も付き添いで入院することになった。部屋は大部屋で、同じような手術を控えた子やその保護者たちと数日間共に過ごす予定だ。手術が決まって以来、まあ大丈夫だろうと謎の余裕をかましていたが、ここにきて入院生活への不安が募ってきてしまった。

私には大部屋での入院経験がない。出産直前に体調面の問題で2週間ほど産院に入院していたことはあるがその時は個室で、掃除の行き届いた綺麗な部屋、いつでも自分の好きなタイミングで浴びられるシャワー、温かく美味しい食事とまるでホテル暮らしのような快適さだった。今回はそんな優雅な生活はできない。シャワーは早い者勝ちの予約制で1人15分までと決まっているし、付き添い分の食事は出ないので3食菓子パンなどで繋ぐ人が多いと説明された。なにより同室に、我が子と大して変わらない年齢の子供たちがいる。みんな大人のように就寝時間ぴったりに寝てくれるわけでもなく、環境の変化や術後の体の不快感などから昼夜問わず大泣きしてしまう子もいるだろう。隣の子がお昼寝をしているから自分は静かに過ごしていよう、などといった配慮もまだできないので、子供がぐずったら保護者がその都度抱っこで病室の外に連れ出すなどして落ち着かせる必要がある。これはもしかすると、物凄く大変なのでは?焦ってきた私は、同じような経験をした人のレポを探そうとGoogleの検索バーに【付き添い入院】と打ち込んでみた。するとサジェストに【しんどい】【地獄】といったワードが出てきて、心がズン…と重くなった。病院によって多少の違いはあるようだが、大体の場合付き添いは寝返りもうてないような小さな簡易ベッド、もしくは子供と同じベッドで寝起きし、シャワーは予約戦争が激しいため毎日浴びられない事も珍しくなく、子供が寝たタイミングで急いで自分の身の回りのこと全てを済ませる生活を送ることになるようだ。常に周りに気を遣いながら、限界環境でワンオペ育児をするようなものに思えるが、果たして私に耐えられるのだろうか…。(頑張るしかないのだが)

いちばん頑張るのは私ではなく手術を受ける子供だ。手術が無事に終わりさえすれば、私も少しは気が楽になるのかもしれない。あまり考えすぎずに、準備だけはしっかりして臨もうと思う。