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生成AIの脅威: 情報偏食でゆがむ認知

alesion30
·
公開:2026/6/16

今日は図書館にあった「生成AIの脅威: 情報偏食でゆがむ認知」という本を読む。

現代における情報社会は、情報偏食に陥ってしまいやすい構造になっており、認知が歪んでしまったことによる実害を具体例を用いて綴られている本である。

現代人はGoogle検索やSNS等で多くの情報を得ることができる。これらのサービスは、リコメンドシステムにより、検索履歴や過去の「いいね」、閲覧時間などを追跡し、アルゴリズムがその人の好みにあった情報を与えてくれる。ただ、この仕組みにより、自分に関心のある情報しか得られなくなり、そのほかの情報は得にくくなる。この現象を「フィルターバブル」と呼ばれている。

さらにSNSなどの閉鎖的空間で同じ意見や情報に触れ続けることで、自分の考えや思考が世の中の正解であるかのように増幅・強化される現象のことを「エコーチェンバー」と呼ばれている。

「フィルターバブル」と「エコーチェンバー」により、認知が歪まされ、思考の偏りが加速していく。記憶に関わる海馬に影響を与え、根拠がない情報も真実として記憶されてしまう可能性がある。こうして一旦不正確な情報を信じてしまうと、それに矛盾する正しい情報に不快感を覚える。こうなってしまった人に事実を突きつけると、事実を否定をし、さらに思い込みを強固にする「バックファイア効果」が起きる。

生成AIの登場により、これらの現象がさらに拡大していくと考えられている。生成AIが即座に答えを教えてくれるようになった影響で、ニュースサイトへの接続が減少し、多様な情報に触れる機会がさらに減ってしまう。また、発信者に優位なフェイク情報を簡単に作ることができるので、世論操作に悪用される恐れが増している。

情報過多と呼ばれる現代社会において、無限の情報に対して、人々の時間は有限である。そのため、情報の発信者は、より過激なコンテンツを発信したり、情報を誇張したりして、ユーザーの関心を集める。人々の「注意」や「関心」自体が希少かつ価値ある資源に扱われる経済モデルのことを「アテンション・エコノミー」と呼ばれている。

我々は、バランスよく情報を摂取し、偽情報に負けない「情報的健康」を作ることが非常に重要になってくる。さらに、情報に対して客観的な視点を持って、常に疑う姿勢(クリティカルシンキング)を持つべきである。


自分自身もYouTubeやX、Googleフィードなどを中心に情報を得ており、情報が偏ってきている自覚は正直あった。なので、最近は本を読んだり、テレビでニュースを見たりして、リコメンドアルゴリズムに左右されない情報収集を意識してやったりはしている。特定の立場の意見や情報が必ずしも正しいわけではない、という意識を常に持ち続け、幅広い意見を見聞きし、自他の意見に対して常に批判的な立場で考え続ける必要がある。