『描いて売り込め! 超ビジュアルシンキング』を読んだ。

自分は、ミーティングの中で考えながらぱっと絵を描き、相手に説明することに苦手意識を持っていた。言葉だけよりもビジュアルの方が強く伝わることは知っているし、頭の中で考えたことをスライドやFigJamのボードにまとめることも普段からやっている。ただ、その方法には時間がかかる。情報を整理し、構成を考え、見せ方を整えてからでないと、うまく図にできないと感じていた。だから、即興で考えながらビジュアルに落とし込み、他者と問題を共有する「ビジュアルシンキング」を実践できるようになりたくて、この本を読んだ。
本書では、ビジュアルシンキングを「見る・視る・想像する・見せる」の4つのステップとして扱っている。まず状況を俯瞰して見る。次に、誰・何・どれくらい・どこ・いつ・どのように・なぜといった観点から、重要な要素を注意深く視る。そこから関係や可能性を想像し、最後に他者と共有できる形で見せる。自分が苦手だと感じていた理由は、いきなり最後の「見せる」ことを考えていたからかもしれない。分かりやすい図にしよう、きれいにまとめよう、と見せ方に気を取られるあまり、その前段にある「何を見て、何を視るのか」が十分ではなかった。絵を描くことは、ただ説明を装飾するための技術ではない。状況を観察し、問題を切り分け、自分と相手の認識を揃えるための思考の道具なのだと思う。まずは会議の中でも、完成度の高い図を描こうとするのではなく、登場人物や流れ、量や時間といった要素を簡単な線と箱で置いてみるところから始めたい。