幼少期はどちらかと言うと、読書嫌いの人間だった。親によく図書館に連れていかれていたが、できるだけ文字の少ない本をよく選んだり、漫画ばかり読むような子供だった。そんな自分が本を自ら読むようになったのは社会人になってからだった。仕事をする上でコミュニケーションだったり進め方で、壁にぶつかることが多くなった。いわゆるソフトスキルを習得する必要があったのだが、学校教育で具体的に学べるものでもないし、試験対策と行った概念も当然ない。そんななかソフトスキルを身に付ける最も簡単な方法は、本を読むことだ。特にビジネス書や自己啓発本などは筆者の経験をベースにマインドセットや具体的なノウハウ等が書かれているので、自身で経験し、あらゆる試行錯誤をしなくても、本から簡単に得ることができる。
読書の重要性を十分に理解したつもりでいたし、意識的に本を読むようにしていたが、知識として定着している実感が正直沸いていなかった。
妻が休日、図書館に行きたいと言い出し、近所の図書館に行くことがあった。そこでこの「読書脳」という本を見つけ、読むことにした。

この本では、主に「本から知識として定着させる方法」と「自分が読むべき本を見つける方法」を得ることができる。自分が今まさに求めていた内容だった。様々な読書術が紹介されていたが、特に学びの大きかったものを抜粋して紹介する。
アウトプット読書術
人間の脳は重要な情報以外は忘れるようにできている。「重要な情報」と脳が判断するのは、「何度も利用される情報」と「心が動いた出来事」である。本を読む(インプットする)だけだと定着せず、アウトプットを複数回行うことで、初めて知識として定着する。
アウトプットとは具体的に以下を行うこと。
読んでいる最中にマーカーを引いたり、メモを残す
本の内容を誰かに伝えたり、勧めたりする
本の感想やレビューを書く
これを1週間のうちに3回行うのが記憶の定着に効いてくる。これを「三度目の正直読書術」と呼ぶ。
さらに、知識の定着の基準として、人と議論できるようになれば、十分に定着したと言える。
ウルトラマン読書術
人間が高い集中力を保てるのは、15分間。普通の集中力でも、45分間。少し休憩を挟めば、90分間。読書においては、スキマ時間を活用し、15分という単位を意識して、集中して読むとよい。さらにこの時間の中でどこまで読むか、ざっくり目標を立てて読むと、緊張感もって読めるし、効果的に読書を行うことができる。
パラパラ読書術
本をちゃんと読む前に、全体をざっと眺めて、その本から何を学ぶのか、などの目的やゴールを決めた上で、深読する箇所と速読する箇所をあらかじめ決めておくと、効率よく読める。本を広く読み、本当に得たい部分を深く読むイメージ。何日でその本を読みきるのかも最初に決めておくと良い。
守破離読書術
自分がその分野で「守破離」のどのステージにいて、どこを目指すのかを意識することで、本当に自分のあった本を選ぶことができる。
守: 基礎を学べる「基礎」本
破: 他の人の方法を学べる「応用」本
離: 自分のスタイルを模索するための「ブレークスルー」本
セレンディピティ読書術
自分がほしい情報や知識を頭の片隅に置いた上で情報フィルターをあらかじめ作っておくと、ホームラン級の本と出会える可能性が高まる。
セレンディピティ(英語: serendipity)とは、素敵な偶然に出会ったり、予想外のものを発見したりすること[1]。また、何かを探しているときに、探しているものとは別の価値があるものを偶然見つけること。
分散投資読書術
本によって得られるメリットや自己成長を利益と考えれば、読書は投資ととらえることができる。本の種類によって、すぐに結果に結び付くものとそうではないものがあるが、これは投資と一緒で本によって利益が得られる期間が変わってくる。短期~長期の投資をバランスを意識してポートフォリオを構築していくと、知識の幅が広がり、更なる自己成長に繋げることができる。
超短期: ネットの情報
短期: ノウハウ本
中期: 働き方や勉強法についての本
長期:思想や生き方についての本
いつしか本を読み終えることを目的としてしまっていたが、読書の目的は、知識として定着させること、自己成長として繋げることを改めて再認識した。こうやって感想をつらつら書いたり、本当によい本は妻や友達に勧めるのはぜひ習慣化していきたいなと思った。幼少期、学校の課題でやってた読書感想文、もう少し真面目にやればよかったな。
あと、読書のポートフォリオという考えが、新しい発見だった。何気なしにその時読みたい本を手に取ることが多かったが、バランスよく知識を定着するよう本を選ぶ考え方として、とても馴染み深く、日頃から意識していきたい。
今まで電子書籍派で気に入った本を即ポチしていたが、ずらっと本が並んだ図書館で、この本のように思わぬ出会いがあるので、定期的に図書館や本屋に通って、本との出会いを楽しむようにしたいなと思った。