解呪への終わらない旅 #21

きりづか
·
公開:2025/12/18

先日、靴の呪いの話を書いたが、解放されたいなとはずっと思っている。

どうなったら解呪されたことになるのかというのも難しいが、少なくともオンラインでサイズフィルター後の点数でブランドの良し悪しを判断したり、実店舗で試着をして入った靴は必ず買うルールを課しているなどの状況から脱しない限り呪われているといってよいだろう。買って買って買い尽くして、もう置く場所が無くなったら満足するのかと思いきや、靴って根本的には消耗品なんですよね。履いて履いて履き潰したらまた置く場所ができちゃう。スニーカー趣味の場合は気をつけていないと加水分解がヤバいとかも聞くけどレディースのヒール靴の場合はそれは逆に無縁で、チープな合皮が多いので履いていると消耗が早いというのはあっても保管にはなんの問題もないのよね。無論、湿気ほかで左右されるだろうけども。おかげで、履き心地の良い靴は履き潰してしまう前にスペアとして色違いを買ってしまう。

ひとつ分かっていることは、フラっと入った駅ビルで、あっかわいいな、あんまり見ない色とデザインで、しかもセールしてるじゃん、と手に取った5センチくらいのブロックヒールのパンプスがサイズピッタリ!う~んでもそろそろサンダルの季節だし別に今は買わなくていいや、みたいな体験が出来る国や街がこの世のどこかに存在して、そして私がそれを経験することができたら、一発で解呪は成るんだよなっていうこと。

つまり、この呪いとはまだまだ付き合わないといけないってことだ。

さて、そんな呪いと長年付き合っていると、ミュージアムショップで見かけて買って冷蔵庫に貼ってるマグネットもこんなものになってくる。

リアルな靴が増えるよりもずっとずっと負担の少ないこのミニマグネットの増殖を試みよう。

参考にさせてもらうのはこちらの動画。

https://www.youtube.com/watch?v=s_bs4QlOHXQ

下絵を置いてモデリングする手法も習得したいなと思いBlender上での画像の置き方は調べていたところなのでそれもちょうどいい。呪いの靴たちのうち、いろんな理由によりもう履かない品を3D化して昇華し無事に捨てるのが最終的な目標だけど、まずはシンプルにこのマグネットを参考資料にしてみる。

やってみて、そもそも「クリース」が何なのかやっとわかったというていたらく!やはり講座通し写経で学べる事がまだまだある。「面の向き」とかいう概念も初知りでした。初心者すぎる。

ソリッド化のモディファイヤー(上は適用後)もあんまりうまくいかんなあと思ってたんだけどなんかイイ感じになっている。なるほどなあ。

形には多少の不満があるけど、まずはプリント。そしてプリントするからにはあわよくば…ということで前ソールを埋めつつマグネット用の穴をあける。

この角度で見るとヒールの形が気に入らんな…と思いつつ、Bambu Studioに持って行く。

スライスすると謎の穴。ソリッド化が薄すぎたかもなあ、と薄々と思いつつもムリクリ調整してトライ。

サイドの穴はないけどヒールが崩壊。無残なすがた。気に入らないなとか思ってたから!?

気を取り直してBlenderに戻り、あらためてソリッド化を0.5㎜→0.9㎜に拡大しつつ、ヒールも一緒に調整。

自動サポートだと接地面のマグネット穴は小さすぎてサポートが外せないこともわかったので、代わりにプリムを入れてみる。リプリント。

できた!

できてない。こんどはマグネット穴からインソールまでが薄すぎて、めちゃくちゃに履き潰して穴が空いた靴みたいになってる。

インソールの高さを再度調整。慣れたもんよ。

リプリントしてみる。

おしい!マグネットがわずかにはみ出ていて、ヒールが浮いてる。

地面設置ならぱっと見はわからないくらい。奥の比較物と比べてもかなり良い出来な気がする。青でも印刷したいし微調整は続けていくけど、ひとまず完。

@alikiri
Bluesky: alikiri.bsky.social