起きたら13時だった。
10時半頃に一度起きたらしいが記憶がない。学校ホラーサスペンスみたいな恐ろしい夢を見て、目覚めたら全身が汗でうっすら濡れていた。内容はあまり覚えていないが、たしかクラスメイトが次々に殺される夢だったと思う。朝教室に入るとそのクラスメイトの席に花束とともに生首が置いてあるのだ。真犯人のクラスメイトにシャーペンを投げつけて頸動脈を切ったら、首から血を噴き出しながらジェット風船の如くすっ飛んで来て流石に目が覚めた。そのクラスメイトの顔が『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』に出てくるタイプの造形だったのだが、夢の中だとかなり恐ろしく感じた。あれはキャラクターだから可愛い生身の人間が現実にあの顔になったらだいぶ不気味だ。最悪な気分のまま朝ご飯兼お昼ご飯のチキンライスを作った。美味しくできた。次は忘れずにコンソメを入れようと思う。
その後も気分が優れず布団でゴロゴロしていたのだが、夕方から新年初のバイトがあったので無理やり身体を起こして支度をした。仕事中かなり暇だったので、LINEでディズニーの日程の話し合いを進め、それでも暇だったのでバイトのマニュアルの概形を作った。この先入ってくるであろう新人のためである。
4月から何かしら職(月20万円くらい貰える、いわゆる仕事)に就こうと思っているので現在のバイトは3月いっぱいで退職する予定だ。おそらくバイト先は新しい人を雇うことになるのだが、これが問題で、私が入った後からやってきた新人たちは例外なく1ヶ月と経たずに辞めている。原因はいくつか考えられるが、その最たるものがとあるベテランのスパルタ指導である。その人は我々バイトの仕事に一番と言っていいほど精通しており、これまでも新人が入る際には「PC操作の説明はあの人にお願いしよう」「何か分からないことがあればあの人に聞けば間違いないから」と言われるような立場にいる。しかし、その指導方法はかなり厳しく、陰で別の人に「さんじさんはよく乗り切ったよね…」と言わせるほど。その上仕事内容が複雑であり、新人からすると「仕事が多くて中々覚えられない上に、仕事を覚える前からしごかれる」という負のコンボを決められている状態になってしまった。1人辞めた時点では特に何も思わなかったのだが、2人目が辞め、覚えが一番早く「この人は行けるぞ」と期待した3人目がベテランとの2人シフト以降連絡が取れなくなったところで「これはまずいぞ」とようやく気がついた。ただでさえシフトをギリギリ回している状態なのに、私も3月いっぱいで辞めるとなると流石に崩壊が目に見えている。だから新たに人を入れなければならないが、定着して貰わないと意味がない。
これがマニュアル作りにどう繋がるか、一言で言うと「脳の負荷軽減」である。これまでこの仕事にはマニュアルらしいマニュアルが存在せず、私が教わる際にも「自分でメモ取ってマニュアル作ってね」「やってく内に身体が覚えるから大丈夫」という有様だった。たしかにメモは大事だが、教わる度に一から十まですべてを手で書くのはかなりの労力を要する。それを体系的に整理するのは尚更大変だ。これらが原因で仕事を覚えきれず、結果ベテランのしごきに耐えられなかったのではないかと私は考えている。だが、マニュアルを渡せばその負担はかなり軽減される。基本的な内容はマニュアルにすべて書いてあるので、仕事を覚え切れていなくてもそれを参照しながら作業が進められる。その上でアドバイス等を貰った場合はマニュアルに書き込めば良い。ベテランの指導は残念ながら改善が見込めない(お年がお年なので…)ため、新人にはマニュアルをフル活用して凌いでもらおうというわけだ。
話が長くなってしまったが、バイト自体は何事もなく終わった。途中お腹がすいて「ドライカレー食べたい」「揚げ鶏食べたい」という欲望に脳が占拠されたが、鋼鉄の意志をもって欲に抗い、何も買わずに帰宅することが出来た。晩ご飯は鶏と厚揚げの豆乳カレー鍋だった。買い食いしなくてよかった。