同人歴がそこそこに長いので私の過去話を含めて適当に羅列しようかと思った。
2007年初めて印刷所にお願いをする。コピー本ばっかり自宅製本していたので何も分からぬまま描いた絵を印刷会社に送った。当時は既にデジタル入稿が出来る時代になっていた。ちなみに締め切りはとっても長くて表紙だけ印刷30枚程度で2週間くらいの納期だった気がする。曖昧だね。
不備→解像度が72dpi サイズが違う(塗り足し不足)
解像度って何!?ってなりました。学びました。それ以来どんな絵を描くときも350dpiでA4サイズのデータにするようになった。あと塗り足しはマジで知らなかった。昨今の印刷会社さんは分かりやすく説明してくれてるので読んでみるのがいい。本を出したことがある人に確認してもらうのでもいい。印刷所によっては5mmのとこと3mmのとこがあったのでちゃんと読むのがいい。基本的には5mmにしておくと命が助かる。大は小を兼ねるのだ。
2008年。本文、表紙含めて印刷会社にお願いをする。もはや納期は覚えてないけど3週間くらいだったかなぁ……表紙に加工などしたので。初心者はするべきではない。今は印刷会社さんが詳しいので電話して聞くことをオススメする。電話窓口は大体どこでも丁寧。
不備→表紙のサイズが違う(塗り足し不足)、本文ページに白一色のページがある(これはわざと)
間にいらないページがありませんか!?って問い合わせがあったので備考欄に○ページは印刷なしとか記載しておくべきだと学んだ回。塗り足しは確認したはずなのに!と思ったら本文ページ数の背表紙分を計算し忘れていたのでした。みんなは背表紙の存在を忘れちゃいけません。
ということで初心者の私はぶっつけ本番!失敗して覚えろ!っていうタイプでした。一人で作る力になるので大いに悩む時間を作ると吉だと思っています。
当時は2chに同人スレがあって(今も5chにあるかもしれない)、装丁とか、値段決めとかでお世話になりました。書き込みはしてないけど。ROMってるだけでいい情報が転がっていた時代でした。
私は文字書きで、最初はWordで文章を書いておりまして。当時はテンプレとか見つけられなくて(あったのかもしれない)、色んな人の同人誌を見ながら文字数とか、段組みとか決めたものだ……これは真似してはいけない。今はいいテンプレがいっぱいある。何なら今後も本を作り続けるなら絶対に一太郎がいい。テンプレが内蔵されている。便利。一太郎くんデータ版買うと2~3年でパスキーが切れるのでROMを買ってくれ。PC新しくしたときに詰む。そこそこお高いので本当に……私はそれで失敗したぞ……余談だった
本を作ろう
・出したいイベントを決めよう(あくまでも予定。申し込み期日だけ確認したらいい)
イベントはオンラインでもオフラインでも。ざっくりでいい。赤ブーちゃんはハードルが低いがオンラインはもっとハードルが低いのでオススメ。申し込んで退路をなくす方針もあるけどオススメしない。わたしはこれで締め切りを確定させてしまう。本が作れたら申し込むのが一番だよ……
・装丁を決めよう(楽しいうちにしてしまうと調べる気力がある)
まずサイズ。A5にする~?文庫サイズにする~?新書もあるよ!勿論印刷会社さんから先に選んでおくのもいい。印刷会社によって取り扱いサイズが違うのであった。好きな同人誌の奥付に書いてあるサイトを覗いて回るとうきうきするぜ。結構高くてビビるぜ。今は紙が値上がりしてるのでちょっとずつ印刷費も値上がり傾向……
値段で決めるか装丁で決めるかは本人次第!そこで納期も確認しておきます。大体イベントに直接搬入(サークルスペースに直接持ってきてくれる)だとイベント前の週の金曜か、イベント週の月曜が締め切りのことが多い。宅配搬入だと注意が必要で、イベントに宅配搬入の場合「イベント週の火曜~木曜必着」というパターンがある。これはイベント会場によりけりなんだけど。直接搬入や宅配搬入を受け付けているかどうかも実は大事でね。印刷会社さんのイベント情報のとこに書いてあったりします。あと赤ブーちゃんだとお知らせくれる。なので締め切りはもうちょい早めになっちゃうのだ。納期はとっても大事なので確認しておくといい。割り増しを使い慣れた私が説明するこっちゃないがこれでも10年以上前は良い子入稿していたんだ。
・本文を書こう
表紙と前後してもいい。使わせてもらう印刷会社さん以外のところでDLしたテンプレを使っても怒られません。本当です。テンプレこそが正義なので無駄に手を加えず最初はテンプレを使おう。拘るのは後からでもいい。おうちで紙に印刷してから変えるというのは手です。プリンターあるならオススメ。
最近はWordそのまま入稿OK!なところも増えましたが覚えておこう、PDF入稿!PDF変換をするのです。フォント埋め込みが出来る。要するに特殊なフォントを使っていて印刷会社さんがそのフォントを持っていない!なんて場合もなくはないので(ほとんどないけど)、紙に焼き込んでおくのです。焼き印。
表紙が1ページ目、表紙の内側が2ページ目、そして本文は3ページ目から始まるのでノンブル気を付けること。入稿のときも「3-100.pdf」とかで入稿したりするので。あとフォームに「表紙込みのページ数」か「本文ページ数」を記載する画面があったりするので気を付けなければならない。たまに大混乱する。印刷会社さんから違うよって言われることが今でもあります。同人歴何年だよ……
もし本文ページ数がきちんと決められる人なら先に表紙を作ってもいい
・表紙を作ろう
カラーにする?モノクロにする?楽しいところである。今はDL販売もあるのでお気軽に作れたりする。私はわりと描いちゃうけどそんな人は少ないって知っています。猛者の友人がいたら頼むといい。私はフォロワーが「表紙ないから本が出ない」と言っていたので2冊分くらい表紙描いたことがあります。文字書きなのに。ということで編集ソフトさえない!なんてこともあるので頼むのが一番だね……一応フリーソフトもあるよ。今はスマホでも作れるらしいね。
表紙カラーの保存形式にご注意ください。CMYKです。何のこっちゃ?って私は最初なりました。普通に編集するとほぼ100%RGBなので、保存する前にCMYKに変えなきゃいけないみたいなのあるんです。あるんですけどぉ~
ぶっちゃけご自宅で変換するとカラーが死んだりするのでもう印刷会社さんに変換おねが~い!ってするのが一番綺麗に印刷されます。申し訳ないとは思っている。とはいえちょっとカラーは沈むのでよければ「RGB」と「CMYK」を検索すると分かりやすいです。私は説明出来ない。
モノクロの場合解像度が変わります。カラーは大体「350dpi」なんだけどモノクロになると「600dpi」になる。これがでっかい。本当にでっかい。詳しくは知らんけど必要らしいです。モノクロ表紙したことないので知らん
表紙を作るときはでっかいサイズでね。表紙から裏表紙までが1枚の紙で印刷されます。真ん中から半分に折って本にします。知ってるって?うるせぇ
B5の本ならB4サイズ、A5の本ならA4サイズ、文庫サイズならA5サイズ横長で表紙~裏表紙まで作るんじゃ。ここで本文ページ数です。装丁を先に決めた理由がここに来ます。表紙の紙の種類、本文用紙の種類、そしてページ数!合わせて印刷会社の計算機(がページ内にあったりする)にドーン!背幅が出るんじゃ。いい世の中になったよな……タイトル入れる隙間が出来たね。ちゃんと背表紙分も表紙を横に伸ばしてちょい大きめに作るんじゃ……
・入稿しよう
不備はないな?を確認する時間がいっぱい必要。印刷会社さんから不備連絡来るときに本のタイトルを読み上げられるので震える。大体営業日の午前中とかに連絡が来るので備えておこう。9時締め切りだと10~12時くらいで連絡来るし、12時締め切りだと14~15時くらいに連絡がくる印象。場合によっては18時に来る会社もあるので一概には言えない。休んでほしい。
印刷会社を決める段階で、入稿しやすい印刷会社さんかどうかを見た方がいいのはある。初心者向けもあれば玄人向けもある。何の違いって、HPの見やすさです……専門用語!わから~ん!な人でも分かりやすい印刷会社さんとかあるので……よかったら有識者にオススメ聞くことを推奨するよ。もしくは頑張って目の前の箱か板に聞いてね。
発行部数に関しては無理しない範囲が正解。何を言われようが「1冊も売れなくても生活に支障が出ない額」「売れなくても在庫を置いておける部屋の範囲」を考慮して作るんだ!趣味だから。即刻売り切れようが余ろうが消費者は知ったこっちゃないのだ。己の許す限り刷れ!
ただし受注生産は「営利目的」扱いになる結構なグレーゾーンなので諦めましょう。「電子販売」も場合によってはグレーゾーンなので同人歴を重ねてから考えることをオススメします。私は考え方が古い人間なので電子は怖い派。でも売ってたら買っちゃう。矛盾……電子版助かるよね……
そもそも同人がグレーなんだけどな!!!!!
・値段を決めよう
これがいっっっっっちばん難しい。絶対にめちゃくちゃ安くしてはいけない。逆にめちゃくちゃ高い分にはまあ……良くはないけど……安いよりはいいです……
安いとどうして駄目なの?
→そのジャンルで同人誌の値崩れを起こします。つまりあなたが安くすることで、同じジャンルで活動している人たちが「私も安くしないと」と思ってしまったり「あの作家はこんなに安いのに高い同人誌売るやつはぼったくりだ!」などと言われたりします。本当にあります。それで筆を折る方も勿論います。趣味なのでね。好きな作家さんにご迷惑をかけないように、適正価格を選びましょうという話です。
この適正価格、もうジャンルの人の本の値段を参考にしましょう。表紙がカラーかモノクロか、ページ数はどのくらいか、作家さんが売ってた値段は?そして真似をしろ!堅実!まあぶっちゃけ印刷費÷冊数でもいいんだけど実は印刷部数がそこそこ増えるとそれじゃあ安すぎるんです。そもそもそれは「印刷費」であって「自分の努力した分の成果」はどこにも反映されていないのです。同人はフリマとかオークションじゃないので、無名だろうが有名だろうがだいた~いみんな同じくらいの値段です。存分に真似をしましょう。
ちなみに私は前述の通り2chの同人スレを参考にしました。ちゃんと本のサイズからページ数から計算式まであって助かったんだ……ありがとう……実は今もそれで決めています……
高すぎるとまあ買ってもらえない。営利目的扱いになって晒され叩かれ……と恐ろしいことになる気がするのでほどほどにしましょう。ほどほどに。サークル参加費に宿泊、交通費を考えると全部売れても赤字なんだけどね!趣味だから。そう。趣味だから……お金に余裕があるときに本は出しましょう
私は本が売れた金で次の本を作っています。楽。
本を作るならまあこんな感じかな。サークル参加の話になると大分話がずれるのでここまでとしよう。参考になれば幸いです。
待ってオンデマンドとオフセットの説明してなかった。安いし文字ならそんなに気にすることないのでオンデマオススメします。詳細は調べてね♡表紙のPP加工はなくてもいいけどあった方が表紙が長持ちします
以下私の印刷会社さんの個人的な感想
・ポプルスさん。その説はお世話になりました。最初にお世話になったところです。解像度低いままでも刷ってくれてありがとう。その後はグッズを印刷してもらってる。RGBが綺麗に印刷してもらえる!
・プリントオンさん。装丁が可愛くて可愛くて可愛くて!納期がどうしても長くなるので中々手を出せません。エーン。オーダーメイドの相談にも乗ってくれるし見積もり画面がめちゃくちゃ見やすいのでオンリーイベントのPOPとか作ってもらっちゃった。へへ。
・ホープ21さん。大阪のイベント直接搬入でお世話になってます……土曜入稿をやらかした者です……ぐへへ。青の印刷がちょっと苦手な印象だったけど気付いたらめっちゃ綺麗になってた
・コミックモールさん。最愛。最高。でも窓口のお兄さんは休んでほしい。いつもいる。18時とかに連絡来る。不備なければマジで連絡がない。連絡がないのは(原稿が)元気な証拠。文庫サイズの本の印刷がめ~っちゃ安くて衝撃だった。分厚い本の印刷はチョットニガテ。サイトが完全に上級者向け。
・ブロスさん。お世話になってます!!!!!!!!土下座もの。割り増しでもくっそ安い。怖い。ありがとう。本当にいいんですか?スピンが可愛いのでいつか使いたいです。あなたがいなかったら出ていない本がいっぱいあります。分厚くても背割れしない本を作ってくれる。
・PICOさん。本文用紙がすっごい好きなので今いっぱい浮気中。今期の最推し。ただし入稿フォームがなくてPDFをDLして記入してそれをまたデータで送るというたいそう複雑な入稿方法なのでこれは玄人向け。表紙の印刷めっちゃ綺麗……でも玄人向け。どうにかなりませんか……?アナログ時代でやったことなかったら無理だったよこれ
・ちょいのまさん。様子がおかしい。安すぎる。新刊カードはもらえないし納期は2週間あるし直接搬入はないけど安すぎる。すっごい。一回計算してみてほしい。
・サングループさん。サイトが完全に上級者向け……だったのが大人しくなっちゃった。どうしたんですか?割引の様子がおかしい。名前とか。オンデマなのにオフセみたいな印刷してくれるので衝撃を覚える。
以上です。