あの谷へ!

amamitaiga
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今日は、あの谷に行こう。

3年前に訪れた時に「必ずもう一度ここに来よう」と誓った

あの谷へ。

巨大なオキナワウラジロガシが佇んでいる。

あの谷へ。

畏怖を感じるほどの巨木の傍で

どうしても一晩を過ごしてみたかったのだ。

ようやく天気が安定して、ここ2日は晴れ間が続きそうだ。

体調も良くなった。

行くなら今日しかない。

昨夜に準備しておいた、ハンモック、チューブツエルト、シュラフ、マット、食料、コッヘル、アルコールストーブ、ヘッドランプなど、一泊分の必要な装備を一つ一つ確認しながらザックにパッキングしていく。

オートバイのタンクに燃料を満タンに。コンプレッサーでタイヤ空気圧の適正値まで空気を入れる。

エンジン始動。気持ち良い春の風の中を走り出す。

「あの谷」に向かう山の登り口は、バイクで30分ほど走った林道にあるのだが、その手前ががけ崩れで通行止めになっているので、今回は大回りをして半島の向こう側から行かなければならない。

実はオートバイは好きで乗っているのではない。ろくに仕事もしていないのに、車を維持するのは無駄遣いだと思うので、節約の為に日常生活ではバイクを使って移動している。だから、バイクに乗っての長距離移動は実は苦手なんだ。30分以上乗っていると、もう疲れてしまう 。今回も国道の峠の長いトンネルを抜けるのに、神経がすり減ってしまった。

途中の地元系コンビニで昼食用のパンと牛乳を買う。マングローブ林の手前の橋を右折して、半島の1番先端にある集落まで海沿いの道を走る。

日頃はあまり通らない道なので、美しい海岸線の景色に、時々は止まっては写真を撮った。

先端にある集落から 今度は南西方向に向かう山道をぐんぐんと登っていく。目的の登り口に着いたら、もう午後の1時だった。

つづく……

@amamitaiga
南の島の海辺に住んでます。 いつでも焚き火ができるよ。