前回の記事を読み返し、今、ブルロとコナンの映画が公開中だということを思い出した。映画館でアニメを観たのは『THE FIRST SLAM DUNK』が最後だっけ。去年、宮崎駿監督の『君たちはどう生きるか』を観に行こうと思っていたのだが、何だかんだで結局行けずじまいだった。
映画を見るのは好きだけど、映画館に足を運ぶのは私にとって稀なことだ。映画のチケットをスクラップしているノートで確認してみると、去年も映画館に行ったのは3回だけだった。今は放映終了後、割とすぐに円盤になったりネットで配信されたりするので、本当に観たい作品か配信にはならなさそうなものだけでいいかと思うようになった。
『ジョン・ウィック コンセクエンス』もすぐに観たいなと思っていたのだが、上映時間が3時間近くあると知って二の足を踏んでいた。映画館で3時間座りっぱなしというのは結構きつい。映画館で中座しなければならない状況が何より嫌なのに、絶対トイレに行きたくなる予感しかしない。平均的な2時間ぐらいの映画なら心配はないけれど、3時間か……と思うと余計に意識してしまってダメなのだ。
場合によってはポップコーンも食べるしコーヒーを飲んだりするので、90分ぐらいでサクッと終ってくれる映画だとありがたい。内容が面白ければ3時間なんてあっという間かもしれないが、去年見た『ミッション:インポッシブル デッドレコニング PART ONE』はカーチェイスの時間が長すぎて途中で飽きてた感があり(トム・クルーズのアクションは相変わらず凄かった)……上映時間が長い映画を映画館で観るのはなかなか悩ましいものである。
そう言えば、アリ・アスター監督の『ボーはおそれている』も見たいと思ってたけど、あれも上映時間が長いんだよなぁ。しかも内容がぶっ飛んでるみたいなので、そんな映画を映画館の大画面と高音質で3時間も見せられるのはどうなんだと思っていた。アリ・アスター監督作品は『ミッドサマー』しか見たことがないけれど、ああいう感じの映画を誰かと観に行くのも正直気まずい部分がある。
『ミッドサマー』は散々ヤバいとかグロいという事前情報を聞いていたので、どんな作品かと戦々恐々としながらDVDで観たのだが、実際に観てみると映像が美しいせいかそこまで精神が抉られる感じではなかった。今となっては「白夜のスウェーデンは綺麗」という印象が一番強く残っている。いや、本当に人間が狂ってる話ではあるんですけどね。異常であることは間違いないです。
以前YouTubeで彼の短編映画(確か卒業制作だったと思う。タイトルは忘れた)を見たことがあって、これもなかなかにしんどい作品だった。これを卒業制作として受け取った教授はどう思ったのだろう 笑。父と息子が中心の家族の物語なのだが、どんな選択肢を選んでもバッドエンド、家庭崩壊待ったなしになりそうなところが鬼畜だと思う。でも、ただ気分が悪くなるだけの映画でもない(人によるけど)というのが不思議。
「ただただ残酷な描写が続くだけでそこに何の意味もない」みたいな作品は面白いと思わないが、そんなことが起こってしまった理由とか当事者の葛藤なんかが見えてくるとヤバい内容でも引き付けられるものがある。そうだ、アリ・アスターが推してたストップモーション映画『オオカミの家』も見たかったなー。でも、あの映画こそ映画館の暗闇の中で見させられたら気が狂いそうな気がする。家で安全に配信かDVDで観よう。
長々と書いてきたけれど、どんな種類の映画でも嫌な顔をせずに一緒に観に行ってくれる(どんな映画でもそれなりに興味が持てるような)友達がいたらいいなぁと時々思う。ご飯に行ったり旅行をしたり、お互いの悩みを打ち明けて相談したりという普通な感じではなく、ただ一緒に映画を観るだけの友達が。もちろん一人で映画に行くのも楽しいけれど。