いつもの鶏肉屋さんがお休みだったので別のお店に行ってみたらキロ5€ほど高かった。その隣にあった丸焼き用が目に止まる。一羽10€。小さいからそのままスープにしてしまおうかとも思ったけれどどうせ食べるときには切り分けなければならない。塩もすり込みやすいしダシも出そうなのであらかじめさばいておく。四肢(羽根であって腕ではないので四肢ではないのだが)の付け根をはずし腿・手羽・胸肉・骨格部分に分け、生姜で焼色をつけ、セロリと共に煮込む。セロリは青々とした大きな株だったが余さず入れてしまった。もう一株買っても良かったかもしれない。肉に対して野菜は3倍位の分量を入れるとスープはすっきりして美味しい気がする。
丁寧に灰汁をすくう。灰汁も美味しさのうちだと思ってこの作業を抜かしてきたけれど、肉が多いときや骨ごと煮込むときには臭み消しの生姜やネギをいれても奥の方にほんのり獣臭さが残ってしまう。最初の煮汁を捨てる方法もあるのだけれど、私はフライパンで焼付けてその旨味といっしょに煮込み始めるので、それは捨てたくないのだった。
新しいレシピを試した時、第一回目が一番美味しい。この鶏肉×セロリのスープはレシピとも言えないような簡単なスープだけれど、どういうわけか最初に作ったときのような目の覚めるような爽やかなスープにはどうしてもならない。何か特別なことをしたっけな。過去の成功を追っても良いことがないことはわかっているから、あまり深く考えないで何度でも色んなことをしてみよう。今日はライムを買ってきたから一緒に絞ってもいいな。