55. 庭4歳

アマヤドリ
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暑くならないうちにと庭の木を剪定した。ムラサキシキブ、蝋梅、リラ、南天、マンサク、ツリバナ、牡丹、それからクリスマスローズやアスパラも。けれどその翌日また寒い季節に逆戻り。25℃が1日で5℃にまで下がる気候は人によってはこたえるだろうな。

この庭を眺めるのも4周目になる。えっ?3周目じゃなくて?と数えてびっくりした。2020年の夏から見始めて、最初はどうしたらいいのか全くわからずただおろおろした。冬には無花果が大量に葉を落とし枝だけになることに心配し、蝋梅が咲いた後には剪定をどのくらいすべきなのかも分からなくて手をつけなかった。春にはどこからともなくやってきたオダマキが咲いてクリスマスローズはまったくクリスマスでない時期に咲く。アスパラは柔らかいうちに切っておく。食べることもできるけどちょっと味は薄く苦味が強い。枯れてしまったように見えたシダや牡丹も季節になるとぷるぷるの葉を伸ばしだす。何を手入れすべきで何は放っておいても良いのか、そんなことを観察しながら恐るおそる手も入れたりほとんどは放置したりしながら、結局は引っ越してきた頃からほとんど変わっていない庭。

ハーブや食べられるものを植えようと思いながら、シーズンごとにダイナミックに、または小さく変化してゆく姿を見ているだけで置いて行かれてしまう。庭はどうにかしてあげないと保てないもの、ではなかった。勝手にどうにかなってゆくものなのだった。どうどう、とそれを抑えるのが私の役目で、でも今のところ庭に押されている。

溢れ返らないうちに少しずつ手を入れよう。