この時期、夜は氷点下になるので植物をだめにしてしまいやすい。特に葉の厚いものは水分が凍るので家の中に入れてあげないとならないのだった。それなのにいつもそれを忘れて、せっかく夏の間にもりもり茂った葉が傷んで重たく垂れた姿を見て、ああ!と思う。毎日観察していてもたった一晩放置するだけでこういうことになる。何度経験したら覚えるのか。ごめんね。土に近い小さな葉はまだ元気だったので夏になれば復活してくれるだろう。
過去のことを反芻するのは得意なのに反省は苦手だ。なんども同じ失敗をする。昨日は時間の管理ができないと書いたし、こつこつ何かをする辛抱もないと書いた。浮世離れが過ぎる。
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芸のようなものや物を作るということの中にわたしが見たいのは思想なんだなと改めて思う。どういう部分が秀でていようとも、どこかが欠けていようとも、それは単にタイプの別であって、大きな問題ではない。その人が何を、どんな風に、どう選んでそこに至ったか、その全てが作ったものにはあらわれる。立ち姿に、微細な手触りに、人物の一貫性や矛盾のあり方に、かおりたつものに、…そういうことに無頓着なまま、装飾にばかり気持ちを奪われていては作品が瓦解するし、その崩壊に気づけもしないだろう。