幼いある日、なにかある度にあんまりにも大きく胸の中が動くので(どきどきしたり、驚きだったり、恐怖だったり、途方もなさだったり、喜びだったり)それがなるべく自分とは関係のないもののように振る舞おうと試みた。テレビで見ていることのように外に押しやって、この痛みのようなものと自分を切り離そうとした。でもそんなことしなくてよかったのにな。そうしないととても普通に過ごせないとその時には考えたけど、そんなことしなくてもよかったのに。
幼いある日、なにかある度にあんまりにも大きく胸の中が動くので(どきどきしたり、驚きだったり、恐怖だったり、途方もなさだったり、喜びだったり)それがなるべく自分とは関係のないもののように振る舞おうと試みた。テレビで見ていることのように外に押しやって、この痛みのようなものと自分を切り離そうとした。でもそんなことしなくてよかったのにな。そうしないととても普通に過ごせないとその時には考えたけど、そんなことしなくてもよかったのに。