特性との付き合い方

amefuri
·

突然だが、私は今の時代でいうところの繊細さんだ。

私はとにかく情報の取捨選択ができない。目の前に流れてくるもの全てを受け取って傷ついていっぱいいっぱいになってしまう。SNSは絶対にやっちゃいけないタイプの人間がまさに私だ。やってるけど。そしてとにかく傷つきやすい。ちょっとしたミスでも落ち込むし、他人が悪意にさらされている場面を見ると自分が当事者になったような気がして苦しくなる。だから家の外はあまりにも危険だ。一歩外に出ればなにが起こるかわからない。私の心の平穏と安全が保たれるのは、シェルターである家だけなのだ。できることならずっと家に閉じこもっていたい。それぐらい、良くも悪くも感受性が豊かすぎて生きづらい。

そう、生きづらいのだ。とても。

とはいえ、生きることをやめるなんてできないし、こんな面倒な特性を抱えつつも軽やかに楽しく生きていたい願望はある。

ということで、その第一歩として対人関係の整理をした。コロナ禍に乗じて知人程度の人たちは全員切った。これで予測不能な傷つきやモヤモヤを抱える機会はぐんと減った。繊細さんは人付き合いが苦手だ。他者の何気ない言葉や態度にえらく傷つくから。私の場合は自分が他人に向けて放った言葉や態度にも「なんであんなことを言ってしまってんだ…」と落ち込むタイプだから、そもそも人と付き合わなければいいという判断は間違っていないと自信を持って言える。金があればひとりでも遊べるわけで、私は大型テレビを買い、今はひたすらネトフリを見ている。完全なるひとり遊びだ。

仕事はまあ生きていくために辞めることはできないので、とにかくミスをしないように全集中している。小さなミスでも数日間くよくよ引きずってしまうので、これがいちばん大事。あとは必要以上に話さない。朗らかさの鎧は纏うけど、余計なことを言って落ち込まないように自分を戒めている。

大人になってから繊細さんというカテゴリーに自分を当てはめられてよかったことは、対処の仕方がわかるということだ。身の丈に合った金と経験があるからこそ、どうやればこの世の中を、この傷つきやすさを抱えながら、少しでも快適に生きていけるかを模索できている。だからこれからも、ぐはっと血を吐くことは何度もあるだろうけど、なんとか生きていけると思う。

あとは宝くじが当たれば…!

@amefuri
言葉と日常とねこ