王様はお姫様の嫁ぎ先で悩んでいました。あの国にやろうか、この国にやろうか、それとも婿を取らせて近くに住んでもらおうか。お姫様には仲のいい騎士がいます。王様には72人も子供がいましたから、本当は一人くらい騎士にやってしまってもいいのですが、そうするとすでに望まない結婚をした他の子供たちはどう思うだろう? と悩んでしまうのです。
お姫様は騎士のことが好きでしたが、結婚とかまではまだ考えていませんでした。もちろん、騎士以外の人との結婚も。
ある日、お姫様は騎士に連れられて花畑に出かけました。騎士は自分で作った物語をお姫様に渡しました。お姫様はこうしたほうがいいわ、と言って物語の続きを書き、騎士は更にその続きを書き、物語は長くなっていきました。