切嗣(※Fate/Zeroのキャラクター。イリヤはその娘、アイリはイリヤの母)が二人のイリヤ(魂?)を連れて海へ向かう。
何日もかけて夜の街をゆっくりと歩く。親子らしい会話をしながら。川の流れていく先には海があるんだとか、あそこにある仏像は怖いとか、あと何日くらいで着くの、とか。
イリヤたちは海に着くのを楽しみにしているが、海に着けば別れなければいけないことを切嗣だけが知っている。海に着いたら戦いが始まるのだ。切嗣も生きては帰れないだろう。アイリがイリヤの髪をとかすのを、もう二度と見ることはできないだろう。
海に着いた後の切嗣。イリヤはもういない。枯れかけた薄紫色の野薔薇の花弁を集めて延命の魔術を行う。5センチほどの大きさになるまで集めてまとめ、鎖骨のあたりに刺す。ひどい痛み。これで50日間は生きられる。残り時間がわかるのはなんとなくほっとする。