映画のラストシーン。
遊園地の最上階にあるアトラクションを利用して脱出ことができるという。
ここまで散々いがみ合ってきた二人だったが、いつの間にか友情が芽生えている。しかし脱出すればもう会う機会は数えるほどしかないだろう。どんな属性があろうと、友達になる時はなるんだよな、という話をする。
最上階のひとつ前、アトラクションの一環なのか、現像室がある。
エスカレーターを登ると、低くて狭いステージがあり、そこにひとつのトロッコがちんまりと置かれている。他の二人も追いついたが、これは二人乗りだ。先に乗ることになる。
「さようなら、二人の勇者」
告げられて乗り込むと、トロッコは二人それぞれに適した形に変化した。
二人は満開の桜の下をとてつもないスピードで走っていく。走っていく。