家族でゲームをしている。わたしはヒーラー。手始めにゴブリンをやっつける。命乞いをするゴブリンを父は見逃すと言い、わたしは苛立っている。
助けられたゴブリンはお礼に温泉施設を譲ってくれるという。案内されていると途中で妹(魔法使いだ)が背後の敵を倒す。よく考えたら今までいなかった。回線が悪くやっとログインできたらしい。
途中サーティワンに引っかかったりしながら温泉施設に到着する。わたしが登録に手間取っている間にみんな先に行ってしまう。
受付のおじさんを待っていると、中でモンスターが暴れているという報せがもたらされる。武器が足りない、練度が低いサムライが多いというので入り口のお土産屋さんにあった大量のおもちゃの刀を中に入る人たちに渡す。自分用の武器も必要だなと思いお土産屋さんを探していると、同じように武器を探していたらしい赤い髪の女の子が
「カッターだと危ないかしら、周りに人がいない時なら大丈夫?」
と言うのでその方向で行こう、とわたしもカッターを持つ。
中に入りつつ自己紹介をする。彼女はアイメル(※朱紅い雫のキャラクター)と名乗った。わたしは「あなたのお兄さんを知ってるかもしれない。このごたごたが済んだらすぐに会えると思う」と言った。アイメルは微笑んだ。
「そうね、きっと」
奥に着くと十ヶ所同時にスイッチを踏むギミックで皆が困っていた。わたしが離れた場所にある最後の一ヶ所を踏み、ギミックの起動を待っているうちに敵がやってきて、わたしを攻撃した。とんでもない数のダメージが頭の上にぽこんと出て、あ、これダメだ死ぬわと思う。
「ごめん死ぬから逃げるね」と叫びながら走る。
三回か四回は攻撃に耐えたが、わたしは力尽き、デジョン(※FFの魔法。ダンジョンから脱出したり、力尽きたときにリスポーンする)した。
気がつけば暗闇の中にいた。目を閉じても開いても分からないほどの闇。ただ胸の上くらいまでの深さがある生温い水の中にいることがわかる。
これはアイメルの諦めだとわかった。
アイメルに呼びかけながら、とにかく前に進む。それからどれほどの時間が経ったのかわからない頃、足の下に岩のようなものを感じた。
そうして目が覚めると、老婆がフィデキ、フィデキ、とわたしとアイメルに呼びかけていた。フィデキのキは姫、フィデ姫だとわかるが、それ以上の意味はわからない。フィデ、ではなくフィディ、かもしれない。
公園のような場所で、わたしたちは芝生の上に寝かされていた。いつの間にか金色のサイズの違う球が四つか五つ連なったものが手元にあった。
アイメルは少し咳き込んで、金色の球を吐き出すと目を覚ました。