2016年4月12年

夢日記
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昔ホームステイしていた家の息子と、大学の入試だかレクリエーションだかで再会する。

向こうが親しく話しかけてくれるのに、私は彼に素直に接することができない。向こうの余裕が悔しいような悲しいような。

夜になってもなんだか悲しくて、そのもやもやをぶつけるべく私は彼のお母さんに手紙を書くことにした。もともと写真を送る約束をしていたし、元から彼よりむしろお母さんのほうが仲がいいくらいだし。女同士だし。

お母さん、お元気ですか。

私はなんとかやっています。

大学で××と会ってとてもおどろきました。

××はそんなにおどろいてなかったみたいなんだけど、お母さんもしかしてわたしの大学知ってた? 

今日は、ちょっと相談があってペンを取りました。

一緒にいるとイヤな気持ちになる人がいるのです。どうしたらいいかわからなくて。

別に悪い人というわけじゃなくて、私が困ってると助け手を貸してくれるし、むしろすごく助かるありがたいんだけど。

話してるとなんかイライラする。というか。

と言っても話し方がイヤとかじゃなくて。

そもそも近くにいるだけで落ち着かないし。

だいたいあいつ

何をしてても、あいつその人の前だとくやしいような悲しいような感じがする。

なんかあいついつもニヤニヤ楽しそうな顔してるし。

私のほうが年上なのに、私のほうが余裕がないみたい。

くやしいな

いい人なんだけど。

でも

別にす

うまく言えないや。ごめんなさい。

こんなのはじめてですごく困ってます。

何も手につかなくて。

どうすれば

写真、あまり綺麗に撮れてなくてごめんなさい。

夏になったら、そちらに行けるかもしれないです。

お母さんに会いたいです。

手紙を書きながら、気がつけば何故か泣いていた。黒いぐるぐると涙のしみでいっぱいのみっともない手紙に署名を入れたところで力尽きて、私はその場で眠ってしまった。

目を覚ましてもまだ涙は止まらなくて、悲しくて、あいつのことが頭から離れなくて、会いたいような会いたくないような気持ちになった。

あいつの背が伸びてたのが驚いたし寂しくて、あいつの肩幅が広くなったのがちょっと怖くて、私にばっかり構ってくるのが嬉しいような心配なような気持ちで、手を貸してくれたら悔しいけど嬉しくて、私に負けるとほっとしたような顔するのが癇に障って、いつの間にあんな余裕を身につけたんだろう。

そこまで来てようやく気付いた。

これが恋というやつなのでは?

私は恥ずかしくなって手紙をクシャクシャに丸めて捨てて、とりあえず部屋を出た。

顔が熱くてたまらなくて、夜風で冷やしたかった。

もしこれが恋なら、恋って再発見することだ。

知らなかったことや、それまで気に留めていなかったことまで気になる。

少なくとも一緒に暮らしていた頃、私はあいつの首にほくろがあるのを知らなかった。

笑う時に左側の頰が先に上がるとか、爪が大きいこととか、何も気にしてなかった。

どうしよう。どうしよう。どうしよう。

@amkw
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