冷たくて甘くて熱い

anisaxis
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公開:2024/7/8

『バクチク現象-2023-』、そうか、商品として残るのか、っていう感慨。

販売される形としては残さないんじゃないかなと思ってたから、ちょっとびっくりした。あのときのあの場所、あの瞬間の内臓ぜんぶひっくり返されるみたいな感情、声にならない悲鳴と、痛々しいくらいの連帯感と、それらぜんぶを共有する絶望と救いを包括した武道館の空気「そのまま」は残らないだろうけど、それでも、記録として残すんだなあと。

追悼だけじゃなくて、四人の覚悟と、進む、っていう決意表明の場ではあったから、そっかあ、ぜんぶ連れて走り続けるんだねっていう気持ちではいる。

「『そこ』で解散しておけば綺麗なのに」──

思う人だっているだろう。そのことも、分かってるんだろうと思う。新しいものが出るたび「恰好良い」を三十年以上更新してきた五人だ。五人っていう形が欠けた以上、それが歪になった、損なわれたって感じる人もいるだろうし、自分が好きだった状態を留めたまま記憶に残したいって人もいるかもしれない。

それを選ばずに「次」を更新するんだなって、私は思ってる。いちばんしんどい道なんだろうな。行くんだろうな。

その姿勢と覚悟がいちばん恰好良いんだと、大好きだと云い続けたい。音楽的にはそら変わるだろう。考えると内臓の奥がきゅっとなって冷たくなる。でも「BUCK-TICK」の名前を、五人でいたときの名前はそのまんまなんだよねって考えると、ずっとどきどきさせてくれていた甘い気持ちと、情熱を同時に感じる。考えても考えても何が正解なのか分からない。考え続けて、最終的に「好きにしてくれたらええんやで」っていう気持ちになる。

何が来てもいいよ。まだまだバイバイって云ってやらないよ。

待ってる。

@anisaxis
ひとりごとを呟きます。 2023年12月から、猫が大好きで男前で魔王の唯一無二のBUCK-TICKのボーカリストのことを中心に綴っております。そのうちふつうの日記になるといいなと思ってましたが、基本的にはBUCK-TICKのことばっかり呟くページになりました。大好き。