一年

anisaxis
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あっちゃんの命日。

…って云われても、正直、ぴんと来ない。私が訃報を知ったのは2023年の10月24日で、去年の今頃はまだご本人もライブ当日のリハとか準備とかされてただろうし、じゃあ亡くなった時間になったら一気に泣けてくるのかっていうと、そうでもない気がする。傷が癒えたわけじゃない。精神と魂と、身体の内側をぜんぶごっそり持って行かれたようなあの喪失感がたったの一年で埋まるわけがない。

それでも、ライブ映像を見て最初から最後まで泣くようなことはなくなった。涙で画面は滲むけど、次の日まで響かなくなった。時間は経つ。残酷だけど、生きてる人間は進まなくちゃならない。

変なの。そう思う。悲しみと生活感って、同時に存在するんだね。悼みながら、涙ぐみながら、次の瞬間には、ああ、雨が降ってきたから洗濯物を家の中に入れなきゃとか考えてる。その積み重ねだ。

日々は続く。生活も、想う気持ちも重なっていく。

「四人のBUCK-TICK」に、ショックを受けなかったって云えば嘘になる。思ったよりは大丈夫だった、っていうほうが正確かな。ああそうか、進むんだなって思った。まっすぐに前を見据えて、あっちゃんも一緒に連れていくんだなって素直に思った。

そういう人たちだってことを、知ってた。誇りに思う。忘れるはずがない。置いていくはずがない。でも、前に進む。思い出や過去に浸ることもそりゃあるだろう。唯一無二の「五人」だった。過去形になるのは、ずっと先だって思ってた。「今」来てしまったのなら、これからも一緒に連れていってくれるだろう。

一年。

早くて、遅くて、重くて、確かに積み重ねてきた時間だ。

誰かの不在がこんなに重いなんて、しんどいなんて、あんまり知りたくなかったな。

この空白を抱えたまんま、生きていくんだなって思う。愛してるよ。大好き。

@anisaxis
ひとりごとを呟きます。 2023年12月から、猫が大好きで男前で魔王の唯一無二のBUCK-TICKのボーカリストのことを中心に綴っております。そのうちふつうの日記になるといいなと思ってましたが、基本的にはBUCK-TICKのことばっかり呟くページになりました。大好き。