0409

girl
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蝶々だと思って目で追っていたものが実は風に煽られただけの紙屑であった。なんとなく虚しくなる気付きが、世の中には存在する。普段、目に留めることもない紙切れが、人の目を奪うほどの生き物に姿を変える。風の力を借りて、美しく生まれ変わる。奇しくも、芸術とはそういうものであったりする。私たちの足取りも、春風なんかに見えるといい。