原画展へ行こう
2024年5月3日に、広島県のNTTクレドホールで「赤髪の白雪姫原画展」を見てきました。
私は元々単行本の読者でしたが、一度、16巻でフェードアウトしていました。最近になって書架の整理中に埋もれていた赤髪の白雪姫を発見し、片付け途中に読みだすという掃除あるあるエピソードを経て、見事に再燃。最新刊まで買い揃え、ファンに復帰したばかりの人間です。
赤髪の白雪姫の情報を得るためにネットサーフィンをしていたところ、4月に原画展の存在を知りました。再燃した熱量が抑えられず、これは行くしかないと参加を計画。開催場所は東京・広島・福岡・京都・秋田の5ヶ所ですが、当時、旅行へ行きたい欲求があり、広島会場がちょうど開催真っ最中だったので、旅行がてら原画展に参加もできる広島へ行くことに決めました。
会場エントランス
会場であるNTTクレドホール(基町クレド・パセーラ11階)へ。開場は10時からですが、私は10時10分頃に到着しました。開場したばかりということもあってか、人は少なかったです。
エレベーターのドアをくぐると、エントランスへ到着早々、ライトアップされた5人のアクリルスタンドがお出迎えしてくれました。この原画展用に描き下ろしされた、白を基調とした揃いの衣装が華やか!
入口にはスマートフォンアプリ「COCOAR」による、赤髪の白雪姫のミニキャラARを読み込み、一緒に写真撮影ができるサービスが設置されていました。ミニキャラARは読み込みをしたその日1日のみ表示できる期間限定の仕様で、読み込み日であれば何度でも写真が撮り放題です。
広島では3セットを読み取ることができ、また、曜日毎にミニキャラの組み合わせが変わるようで、私は「白雪・ゼン・オビ」「木々・ミツヒデ・ヒサメ」「リュウ・イザナ・ヒサメ」の組み合わせでした。えっ、リュウ・イザナ・ヒサメ……? その組み合わせは、何というか、こう、リュウがびっくりしやしないかな……?
原画展後、同日開催されていた「ひろしまフラワーフェスティバル」の花と一緒に、ロイヤルな雰囲気の3人を撮影したり。ミニキャラARのおかげでカメラが忙しい1日でした。
まだ入場していないのにエントランスからもう楽しい。アクリルスタンドやミニキャラARの撮影にしばし時間を費やしてから、やっと受付へ。チケットを見せ、いざ入場です。
原画展
初めは、白泉社単行本ではお馴染みのコメントスペース風なあきづき空太さんのご挨拶から。
展示の目玉である原画ですが、とにかく数が多い!
原画は物語の流れに沿ってストーリー単位毎に展示されており、単行本1巻の出逢いの森から26巻のルギリア領における出来事まで、順に白雪の物語を追想する形で鑑賞していきます。ストーリーの要所を漏れなく押さえ、隙間なく並べられた原画の量は圧巻の一言でした。
原画には、台詞の下書きや修正液で細かく調整された線、メモ書きなど、製作の痕跡が残っていました。何より、原画は単行本では味わえない迫力ある大きさです。それが200点も! 見応えが本当にすごい。
原画は撮影NGでしたので、あきづき空太さんが選んだコマによる大ポスターの中で好きなシーンを。
また、合間には衣装や舞台などを再現した立体物が配置されています。漫画の雰囲気をしっかり押さえて緻密に再現されており、赤髪の白雪姫の世界へ更に没入させてくれる素敵な展示物の数々でした。
立体物の数もまた多く、非常に楽しめました。中でも、1/12スケールでジオラマ化された第3薬草園や薬室の再現が特にお気に入りです。
1巻3話でオビが射た矢文もありました。物騒。
薬剤師の制服、かわいくて大好きです。
オリンマリスの洞窟とフォスティリアスの夜道
ところで、この原画展の展示品の立体物は、多くがクラウドファンディングの支援により制作された物です。
私が原画展を知ったのは最近のことだったので、調べた時にはクラウドファンディングは既に終了していたのですが、プロジェクトサイトを見ると目標の3,000,000円を大きく上回る22,555,940円が支援されており、ファンから作品へ向ける熱量が窺える結果に驚愕しました。
このクラウドファンディングにより製作された物の一つに、オリンマリスの洞窟とフォスティリアスの夜道があります。当初はフォスティリアスの制作が目標でしたが、想定以上の支援を受け、追加でオリンマリスの制作が決定されたそうです。
これが本当に素晴らしい出来上がりでした。暗い洞窟の中、頭上にぶら下がり青白い光を放つオリンマリスも、夜道の傍ら、足元を黄色く暖かい光で照らすフォスティリアスも、どちらもとても綺麗でロマンティックな光景でした!
このエリアは撮影NGでしたので、残念ながら手元に写真はないのですが、オリンマリスとフォスティリアスを見るために展示会へ行く価値は充分にあると思います。
付近には、フォスティリアス製造過程やフォスティリアスのレプリカなど、撮影OKなエリアも。
原画展が終了してからで構わないので、公式で写真などを残してくれないかな……オリンマリスとフォスティリアスのどちらも見事だったので、これっきりなのは少し寂しいと思うんですよ……ダメかな……綺麗だったな……。
その他、お祝いの色紙や物販など
満足のいくまで鑑賞し、出口へ。
出口では、アニメの声優さんや他漫画家さん達から贈られたお祝いの色紙が飾られていました。中には『夏目友人帳』でお馴染み、緑川ゆきさんが描かれた白雪とにゃんこ先生のツーショットイラストも! 白雪とにゃんこ先生が並ぶというレアな光景がポイントでしたが、いつも明るく凛々しい白雪が、緑川ゆきさんの手にかかれば少し妖しげで影のあるミステリアスな女の子に大変身していたところも見て良かったポイントが高かったです。
また、隣にはメッセージカードが用意されており、来場者が原画展の感想を書き残せるスペースが設けられていました。
さらに奥へ進むと物販コーナーへ。散々吟味し、入館証と白雪の髪飾りのピンズ2種類を購入。品のあるデザインで、普段使いの鞄にもつけられるところがお気に入りです。
物色中、ヒョウチャーというかわいいぬいぐるみを目にしましたが、正体が分からず。後に調べたところ、19巻95話にてゼンが射的でゲットした景品のぬいぐるみでした。君、名前あったのね。そういえば、赤髪の白雪姫にはマスコットキャラクターのような存在がいないね……?
最後に
原画展を通して、赤髪の白雪姫が作り上げられる過程をなぞり、赤髪の白雪姫の世界にどっぷり浸かることができ、非常に大満足でした。原画展後、頭の中で原画や立体物を思い返しながら、再度単行本を読み返すのがとても楽しかったです。
この原画展でより一層、赤髪の白雪姫が大好きになりました。本当に参加して良かった!