ナイオ・マーシュ作、岩佐薫子訳『アレン警部登場』を読んだ。イギリスで「ミステリ小説の四女王」と呼ばれる一人のデビュー作。アレン警部のキャラクターはなかなかに好きだと思った。
肝心の物語のほうはと言うと、ちょっと物足りなかった。(ここからネタバレ含む。)殺人ゲームをしたら本当に殺人が起こってしまった、というクリスティーでも見た筋書きなのだが、ロシアの秘密結社のくだりは蛇足に感じたし、殺害方法がいまいち吞み込めない(頭を下にして階段の手すりを滑り降りるとは?)。シリーズものの第一作としての面白さでは、ポアロに引けをとってしまっている、という印象。
それでも真相を知りたくて最後まで読んだ。人間関係が複雑で登場人物の名前が分からなくなったりもした。不倫なんてするもんじゃないね。