aono
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酒が好きだ。

そもそも酒の味が好きなので一人でも呑むが、気心が知れている仲間との酒は格別だ。昔からの友達と楽しく酒を飲んでいる時に言語化出来ない幸福感を感じた時は、人生のご褒美を貰ってるな、と思う。

酒は、良くも悪くもガードを下げる装置だと思う。

とくに自分は素面だと不要なプライドや羞恥心が邪魔をして本音を言えない事が多いので、酒の力を借りた時に言いたい事を言える、みたいな場合がある。まあこれが良くない事だとは分かっているが。

普段他人、ひいては世間に対して無意識に作っている壁を壊すような、ノーガードで対話に臨めるような役割を果たしてくれるのが酒だと思う。そしてその壁が無くなったと感じた時にその場でしか味わえないカタルシスを感じる。

もちろん素面でも壁を自在に壊せる人もいるし、そんな人・関係性が羨ましくもある。酒の力を借りないとその境地に達しない自分を恥ずかしくも思う。

そんな気持ちになりつつも、今日もアルコールを入れ、旨くて安いおつまみに舌鼓を打ちつつ、かりそめだが本質的なエモに浸っている。