草思社文庫から出ている、ポール・デイヴィス著「タイムマシンのつくりかた」という本を読んだ。
基本的には寝る前に読んでいて、内容もほどよく難しく、睡眠前に読むのにぴったりの本だった。私はどちらかといえばロマンチストのため、科学によって繰り広げられる魔法のような現象にわくわくしながら読み進めた。
さて、この世界のエネルギーは一般に正の値を取るだろうが、「負のエネルギー」というものもあるらしい。負のエネルギーは、重力とは反対の力である反重力を生み出す。しかし、E=mc²より、負のエネルギーを持つ物体はマイナスの質量を持つため、結局反重力が作用しても物体が浮かび上がることはなく、この世界と同じようにふるまうようだ。(私はちゃんと理解できたわけではないので、上記の説明には誤りが含まれるかもしれない)
この話を読んだとき、それでは私たちの世界が実は負のエネルギーの世界の可能性だってあるのではないか、と思った。
いや、もしかしたら、エネルギーはたまたま0度と180度が正負となっているだけで、実はいろいろな向きを向くベクトル量なのかもしれない。
さらにもしかしたら、私たちの世界とは別のエネルギーの向きを持つが、見た目だけでは私たちのと区別ができないたくさんの世界があるのではないか。
そんなことがあったら、面白いなと思う。
まあ、物理学を用いれば負のエネルギーの測定もできるようだから、そんなことはないのだろうが。