青色が好きだ。
「好きな色は?」と聞かれたら、迷わず「青色」と答える。
身の回りの小物は青色がベースのものが多い。
鮮やかなブルーもいいけれど、少し暗い青色も好きだ。
青は海と空の色だし、落ち着く色のなのがいい。
でも、昔は青色が一番ではなかった。
物心ついた後、初めは黄色が好きだった。
当時使っていた絵具の色に「レモン色」と「山吹色」があった。
レモン色は透き通っていてきれいだし、「山吹色」は少し渋くてそれも良かった。優しい色が好きだったのだと思う。
「山吹色」はだいぶ後になるまで「やまぶ・黄色」だと思っていた。「やまぶ」って何だろう?とずっと疑問だった。
その時代もよく考えれば「青色」も好きな色ではあった。例えば、「セルリアン・ブルー」。よく使っていたと思う。
その後、一時期は緑や黄緑色が好きだった。黄色から少し青色に近づいた。いや、黄色と青を混ぜた色だ。
黄緑色の傘を持っていて、雨が降っていないときはずっと引きずって歩いていたから、傘の先端のプラスチックが斜めに削れたのを覚えている。
緑が一番だったのはごく短い期間で、その後すぐに青色に移った。
それ以降、ずっと青色が一番だ。
青色があると落ち着く。青色というだけで興味が湧く。色んな青を見たい。
そういえば昔、ある授業で一人一作品作って、タイトルももちろんつけて、互いの作品を鑑賞することがあった。
当日突然言われて、制限時間内に作るというものだったから、各々が自分の持っているものを使って作品を作り上げた。
私はというと、その時持っていたものがほとんど青色というのに驚き、そのままそれを作品にした。
自覚はあったけど、本当に青色が好きなんだなと実感した体験だ。
私の好きな色の変遷はこんな感じだ。
人の好きな色の移り変わりも聞いてみたいな。いろんなエピソードがありそうだ。